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ジャンプ週間:小林陵侑が優勝候補として参戦

作成: 25.12.2018 10:14 / hn

第67回スキージャンプ週間は、2018年12月29日にドイツ・オーバーストドルフでの予選をもって開幕となる。今季のジャンプ週間も、これまでの66回に劣らず面白くなること請け合いだ。最終的に誰が一番になるのか、なかなか予測がつかないのがスキージャンプだ。スキージャンプ競技での勝者、特にジャンプ週間の勝者を予想するのは至難の技だ。

確かに今年は、22歳の日本人、小林陵侑がダントツの優勝候補と言えるかも知れない。でも2年前のドーメン・プレウツ(スロベニア)の例もある。全くノーマークだった所から、ドーメン・プレウツはシーズン開幕後の4試合で優勝し、ワールドカップ(W杯)総合首位としてジャンプ週間に臨んだものの、オーバーストドルフでの初戦で全ての期待はついえた。そして、それ以来ドーメン・プレウツはW杯で優勝していない。

優勝最有力視される小林陵侑
今季が始まってからの数週間、小林陵侑はかなりの快調さを見せている。小林陵侑が、この冬に入ってからの調子を維持して飛び続けることができれば、誰も彼を負かすことはできないだろう。でも、そこにこそスキージャンプの難しさがある。

小林陵侑がジャンプ週間総合優勝を飾ることができれば、1997/98シーズンに船木和喜が果たして以来、日本人として二人目の快挙となる。
しかも船木は21年前の当時、オーバーストドルフ戦、ガルミッシュ=パルテンキルヒェン戦、インスブルック戦で優勝して、史上初のジャンプ週間完全制覇にも肉薄していた。しかし最後のビショフスホーフェン戦では8位にとどまった。それでも、これまでのところ日本人として唯一のジャンプ週間総合優勝という素晴らしい結果を残した。

小林陵侑に唯一足りないのは経験だ。22歳の小林がジャンプ週間に参戦したのは最近の2シーズンだけだ。これまでのジャンプ週間総合成績は、2016/2017シーズンが46位、2017/2018シーズンでは22位で、これまでで一番良かった試合結果は、2017年オーバーストドルフ戦の12位という成績だ。

経験豊かなカミル・シュトッホ
小林陵侑の強敵となるポーランドのカミル・シュトッホは、経験という観点から見ると、比較できない程のものを持っている。シュトッホは、昨年の偉大なる王者として参戦する。
昨季シュトッホは、スヴェン・ハンナヴァルトが2001/02に果たして以来、史上二人目の完全制覇を遂げた。
シュトッホはその前の年もジャンプ週間総合優勝を飾っていたため、彼にとっては2季連続の総合優勝だった。
今回、ジャンプ週間総合3連勝を挙げることができれば、シュトッホはそれを果たす史上二人目のスキージャンパーとなる。

これまでにジャンプ週間総合3連勝を飾ったのはノルウェーのビヨルン・ヴィルコラだけだ。ヴィルコラは、1966/67、1967/68そして1968/69の3季連続でジャンプ週間の覇者となった。
シュトッホは、もの凄い経験も積んでいる上、素晴らしい戦略家でもある。シュトッホは今シーズンが始まってから、まだ全ての切り札を見せていない感がある。
W杯総合成績で、シュトッホは現在3位につけている。ポーランドのスーパースターにとって理想的なスタートポジションと言えるだろう。

ジャンプ週間優勝を狙うノルウェー
ノルウェーのヘッドコーチ、アレクサンダー・シュトックルは先週のインタビューで、ジャンプ週間か「RAW AIRノルウェーツアー」で勝つことを、今季の大目標にしていると語った。現時点でW杯総合成績のトップ10には、ヨハン=アンドレ・フォアファング(5位)とロバート・ヨハンソン(8位)の二選手が入っている。

ノルウェー勢が最後にジャンプ週間で優勝したのは2006/2007シーズンで、アンダース・ヤコブセンが驚きの勝利を飾った時だった。ヤコブセンにとってはW杯に参戦した最初のシーズンだった上、ジャンプ週間の前にはやっとW杯5試合を終えたばかりだった。最後は「空飛ぶ配管工」にとって、センセーショナルな勝利となった。

(※訳注:ヤコブセンはプロ選手となる前は配管工として働いていた。)

ドイツ:ハンナヴァルト以来のジャンプ週間優勝を待望
ドイツチームの最近の栄光は17年前にまでさかのぼらなくてはならない。
2001/2002シーズンにスヴェン・ハンナヴァルトが、スキージャンプ史上初のジャンプ週間完全制覇を達成した。
ジャンプ週間を前にして、現在ドイツからW杯総合トップ10に、カール・ガイガー、シュテファン・ライエ、アンドレアス・ヴェリンガーの三選手が入っている。
今のところ、上位に3人も入っている国はドイツだけだ。
カール・ガイガーは12月15日のW杯エンゲルベルク大会で、初のW杯個人戦優勝を飾った。それ以外でガイガーがW杯の表彰台に上がったのは2016年2月21日のラハティ・ノーマルヒル戦で2位になった時だけだ。
シュテファン・ライエは、今季が開幕したポーランド・ヴィスワ大会で、11月18日に2位になった。それがライエにとって、これまで唯一のW杯表彰台入りとなっている。
アンドレアス・ヴェリンガーは、これまでにW杯で25回表彰台に上がっており、そのうちの3回が1位だった。


ガイガーがこれまでに収めたジャンプ週間での最高成績は、昨季のガルミッシュ=パルテンキルヒェン戦の7位となっている。
ライエの最高成績は、2017年1月のガルミッシュ=パルテンキルヒェン戦とビショフスホーフェン戦での8位だ。
ヴェリンガーは、昨シーズンのインスブルック戦とビショフスホーフェン戦で3位に入って、これまでに2度表彰台に上がっている。

 

第67回ジャンプ週間で優勝するのは誰だと思いますか?

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