01 | Hoerl, J. | 285.3 | ||
02 | Paschke, P. | 277.8 | ||
03 | Tschofenig, D. | 273.8 | ||
04 | Kraft, S. | 273.1 | ||
05 | Deschwanden, G. | 259.7 | ||
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ヴィケルスン(ノルウェー)ラージヒル戦のスペクタクルの後は、スウェーデン・ファールンで行われるノルディックスキー世界選手権が世界のトップジャンパーにとって次のハイライトとなる。
Berkutschi(ベルクッチ)が見どころをまとめた。
今度の水曜(2/18)にはもう、ノーマルヒルで女子公式トレーニングが行われる。その木曜(2/19)は男子の最初のトレーニング日となっている。
ファールンで最初のスキージャンプのメダルの行方は、金曜(2/20)の女子個人戦で決まることになる。
世界選手権ではスキージャンプは、ノーマルヒル個人戦女子・男子、男子ラージヒル戦、男子団体戦、男女混合団体戦の合計5試合が行われる。
試合ではただメダルと栄誉をかけて戦われるだけではない。国際スキー連盟及びファールン主催者は、スキージャンプの試合に合計304,000スイスフラン(約286,000ユーロ)の賞金を用意している。
現在のタイトル保持者は、男子ノーマルヒルがアンダース・バルダル(ノルウェー)、ラージヒルがカミル・シュトッホ(ポーランド)、女子がサラ・ヘンドリクソン(米)、男女混合団体戦は日本、団体戦がオーストリアとなっている。
◇有力候補・男子:
今季は例年になくバランスのとれたシーズンで、24試合が行われた中、既に12人の異なった選手が優勝を果たしており、その分、優勝候補のリストも長くなっている。
セヴェリン・フロインド(独)はここ数週間トップコンディションで飛んでいる。現スキーフライング世界チャンピオンの彼は、今度の世界選手権でも最有力株と言って良いだろう。
ペーター・プレウツ(スロベニア)は、現在ワールドカップ(W杯)個人総合成績トップに立っており、もちろんファールンでも2人目の最有力候補と見られている。彼が試合で2本の快ジャンプを見せたら他にほとんど勝ち目はない。
シュテファン・クラフト(オーストリア)は、この冬一番安定している選手だ。今季ジャンプ週間の覇者である彼は既に表彰台を10回あげている。このタイトルを取ることも夢ではない。
アンダース・ファンネメル(ノルウェー)は、今季、自己最高のシーズンとなっており、スキーフライングの世界記録を樹立してかなり自信もつけている。このビックタイトルに届くかどうかは分からないが、メダルを取る可能性は十分ある。
ロマン・コウデルカ(チェコ)も、この冬世界トップレベルで飛んできた。しかし、調子の波がかなりある。
葛西紀明は、もしチャンピオンになれば史上最年長記録となる。葛西には多大な経験と、髪の先までみなぎるやる気がある。おそらく皆、彼がチャンピオンになる価値があると思っているだろう。
カミル・シュトッホ(ポーランド)は、怪我で遅れてW杯参戦となったが、その後の巻き返しが凄かった。シーズン初頭の怪我、そして手術を経て、ソチ五輪金メダル2冠のシュトッホはほぼ元通り調子を取り戻し、世界選手権メダル候補と見られている。
グレゴア・シュリレンツァウアー(オーストリア)の場合は、返り咲きの栄光から失意の底までなんでも有り得る。W杯優勝記録保持者の彼だが、今季はそこそこでW杯総合では9位についている。調子がまた本当に良くなればかなりの所まで狙える能力を持っている。
シモン・アマン(スイス)は、まだ未知数だ。ジャンプ週間最終戦での転倒以来まだ試合には出ていない。それでもファールンに出場したいという彼の意志が、メダルを狙っていることをうかがわせる。
◇有力候補・女子:
ダニエラ・イラシュコ=シュトルツ(オーストリア)は2011年の世界チャンピオンで、女子W杯総合優勝も目前にして、世界選手権金メダルの最有力候補と見られている。
高梨沙羅は、リュブノ戦で2連勝し輝きを見せ、世界選手権の前にトップコンディションを取り戻すことができた。ソチ五輪では失意の結果となったが、今回はメダル無しということは無いだろう。
カリーナ・フォクト(独)は、ソチ五輪金メダリストだが、ここ最近は調子を落としており、先週末のリュブノ戦は休みを取った。もし実力が発揮できればメダルも不可能ではない。
サラ・ヘンドリクソン(米)はタイトル保持者だが、この2年は負傷後かなりの苦戦を強いられてきた。でもリュブノで2回3位に入りそれも克服できたようだ。
マーレン・ルンドビー(ノルウェー)は、予選で強い。その実力を本戦で出してくれば、予想以上の結果も可能だ。
スペラ・ロゲリ(スロベニア)も好調だが、高梨とイラシュコ=シュトルツにを打ち負かすのはまだ無理だろう。銅メダル候補としてはかなり有力だ。
◇有力候補・団体戦:
ソチ五輪金のドイツチームは、今季の団体戦3試合のうち2勝している。ヘッドコーチ、ヴェルナー・シュスターの最大の課題は、セヴェリン・フロインドの他に正しい3人を選ぶことだろう。現時点で有力なのはリヒャルト・フライターク、マリヌス・クラウス、ミヒャエル・ノイマイアーだ。好調なら金を取るだろう。
現在の世界チャンピオン、オーストリアも強豪チームだ。ただ、安定して好成績を出しているのはシュテファン・クラフト一人だけだ。ミヒャエル・ハイボックは軽いスランプに陥っており、グレゴア・シュリレンツァウアーも約2年ぐらいはもう自分を探し続けている。それにアンドレアス・コフラー、トーマス・ディートハルト、マヌエル・ポッピンガーのうちの一人がが4人目になるはずだが安定していない。1位から4位までどれでも有り得る。
スロベニアチームは、ヴィリンゲン(ドイツ)戦では他を制した。優勝の可能性もある。そのためには、特にユーリ・テペシュが実力を発揮しなくてはならない。他はペーター・プレウツ、イェルネイ・ダムヤン、ネイツ・デツマンでチームが編成される。
日本は、ソチオリンピック同様サプライズを提供してくれるかもしれない。ヴィケルスンで好調だった竹内択と伊東大貴、そして栃本翔平が4人目になりそうだ。ナンバーワンは引き続き葛西紀明だ。
ポーランドチームも、もしかしたらやってくれるかもしれない。カミル・シュトッホとピオトル・ジーラはかなり上位についてくるだろう。アレクサンダー・ツニショルも手堅い。ただメダルに届くには、4人目(ダヴィド・クバツキー、クレメンス・ムランカ、ヤン・ジョブロの内の一人)が完璧なパフォーマンスを決めなくてはならない。
◇有力候補・男女混合団体戦:
日本チームは、男子団体戦に対して、こちらでは最有力候補として臨めるだろう。高梨沙羅と伊藤有希、それに葛西と伊藤大貴では、他が対抗するのは難しいだろう。
オーストリアチームなら可能性はあるかもしれない。そのためにはジャックリーン・ザイフリーツベルガーと男子がうまくやらなければ無理だ。
ドイツチームもメダルを狙ってくるだろう。女子はカリーナ・フォクトとカタリーナ・アルトハウス、男子はノーマルヒルを得意としているリヒャルト・フライタークが出てくるはずだ。
スロベニアチームは、ミックスチーム4番目の候補。スペラ・ロゲリとマヤ・ヴティチが好調ならメダルの可能性もある。