3月15日(日)、スキージャンプワールドカップ・オスロ大会(ノルウェー)で男子ラージヒル個人第2戦が行われ、日本の内藤智文が驚きの勝利を挙げた。
今季のスキーフライング世界選手権オーバーストドルフ大会の団体戦でチームと共に金メダルに輝いた内藤だったが、今日は強風のため1本のみで終了を余儀なくされた試合でW杯個人戦初優勝を祝った。
2位はスロベニアのアンツェ・ラニセク、3位はフィンランドのアンティ・アールトだった。
強風のため2本目が中止に ー 内藤智文が初優勝!
難しい風の吹くオスロのホルメンコーレン・ラージヒル(ヒルサイズ134m)を舞台に内藤智文が優勝し、今週末の大会における最大のサプライズとなった。
強風のため2本目が中止となり、ファーストラウンドの成績のみで勝敗が決まった今日の試合で、内藤は128.7ポイントをマークして勝利を決めた。
2位はスロベニアのアンツェ・ラニセク(128.6ポイント)、3位はフィンランドのアンティ・アールト(127.6ポイント)だった。
ポイント差から見ても、今日の試合がどれだけ接戦だったかが伺える。
突風が吹く中での今日の試合は常に気が抜けない状態で、助走でも飛行中でも、そして特に着地の際に選手達は苦戦を強いられることになった。
そのため最終的に1本目の結果だけが公式成績としてカウントされることになった。
内藤はこのチャンスを活かすことに成功した。高さはそれ程出なかったものの安定した131.5mの綺麗なジャンプを決めた。
注目すべきなのは、今日最も飛距離を伸ばした選手でさえ表彰台には届かなかったという点だ。
ノルウェーのクリストファー=エリクセン・スンダルは今日の最長不倒134.0mのジャンプを収めたが、結局は7位に甘んじることとなった。
このことは、今日のファーストラウンドがどれほど特殊な状況下で行われたかを如実に物語っている。
タイミング、上昇気流、飛行姿勢、そして飛型点が極めて僅差だった。
惜しくも表彰台入りは逃したものの中村直幹は4位、ニコ・キュトサホ(フィンランド)は5位となり上位につけた。
オーストリアのシュテファン・エンバッハーは6位となり、今季の好調さを再度裏付けた。
優勝候補と言われる選手たちもオスロでは翻弄された。
ワールドカップ(W杯)総合首位のドーメン・プレウツ(スロベニア)は9位に留まり、小林陵侑は32位に甘んじた。
オーストリアのダニエル・チョフェーニックも37位と伸びず、前日のオスロ第1戦で優勝を飾ったグレゴア・デシュヴァンデン(スイス)は今日は38位に終わった。
他のオーストリア勢もシュテファン・クラフトが19位、マキシミリアン・オルトナーも20位となり、表彰台入りはとても望めない成績だった。
まさにこの難しい状況こそが、内藤の勝利をこれほどまでに大きなものに見せている。
実力不足の対戦相手ばかりが集まった大会で勝ったのではなく、数多くの実力派選手を抑えて勝利を収めた意味は大きい。
伸び悩んだドイツ
ドイツチームの今日のトップは11位のカール・ガイガー、アンドレアス・ヴェリンガーが12位に続いた。ベン・バイヤーは25位でなんとかW杯杯ポイントを獲得することができた。
ピウス・パシュケは33位、フェリックス・ホフマンは48位で失意の結果となった。
フィリップ・ライムンドは、棄権したため成績表に名前も載らなかった。
バイエルン州出身のライムンドは試合後に、「上から様子を見て、この条件下ではジャンプを棄権する方が良いと直前に自分で決断した」と説明した。
FISレースディレクターのサンドロ=ペルティエは、「フィリップ・ライムンドの決断は全く正当なもの。選手が安全と思えない状況でジャンプを強要することはないし、その決断を我々は受け入れる」とライムンドの棄権についてコメントした。
W杯初優勝の内藤智文
内藤智文は、今季開催されたスキーフライング世界選手権団体戦の金メダリストとして知られているが、今日のオスロ戦でW杯個人戦の初優勝を祝った。
W杯初優勝を決めた内藤は、「今日この勝利を挙げることができて、ものすごく嬉しい。1本しかジャンプできなかったのが少し残念。できれば2回目もすごく飛びたかったけど、風は本当に強くなっていた」とインタビューに答えた。
W杯カレンダーの中でも最も伝統あるジャンプ台の一つであるホルメンコーレンでの初勝利は、更に特別な意味を持つ。
大差をつけての勝利でも無かったし、通常通りの試合とは言えなかったものの、その機を活かして勝利を掴んだのは内藤の功績だ。
W杯総合上位
今日は波乱の試合だったものの、W杯総合ランキングの上位には影響が無かった。
ドーメン・プレウツが合計1,923ポイントで引き続き圧倒的首位、小林陵侑は1,173ポイントで2位、オーストリアのダニエル・チョフェーニックが1,049ポイントで3位に続いている。
FIS W杯オスロ男子 第2戦:リザルト(2026年3月15日)
| 順位 |
ビブ |
名前 |
国 |
飛距離 1 |
飛距離 2 |
合計 |
| 1. |
41 |
内藤智文 |
 |
131.5 |
|
128.7 |
| 2. |
60 |
Lanisek, Anze |
 |
127.0 |
|
128.6 |
| 3. |
44 |
Aalto, Antti |
 |
131.0 |
|
127.6 |
| 4. |
54 |
中村直幹 |
 |
131.0 |
|
125.2 |
| 5. |
46 |
Kytosaho, Niko |
 |
128.0 |
|
122.4 |
| 6. |
59 |
Embacher, Stephan |
 |
127.5 |
|
120.4 |
| 7. |
53 |
Sundal, Kristoffer Eriksen |
 |
134.0 |
|
119.5 |
| 8. |
35 |
Langmo, Isak Andreas |
 |
125.5 |
|
119.3 |
| 9. |
65 |
Prevc, Domen |
 |
127.5 |
|
118.5 |
| 10. |
22 |
Frantz, Tate |
 |
126.0 |
|
117.5 |
| 11. |
38 |
Geiger, Karl |
 |
127.5 |
|
117.1 |
| 12. |
43 |
Wellinger, Andreas |
 |
122.0 |
|
115.0 |
| 13. |
56 |
Fettner, Manuel |
 |
127.0 |
|
114.7 |
| 14. |
34 |
Bickner, Kevin |
 |
127.5 |
|
114.2 |
| 15. |
28 |
Mizernykh, Ilya |
 |
123.5 |
|
111.2 |
| 16. |
2 |
Gundersrud, Adrian Thon |
 |
121.0 |
|
111.1 |
| 17. |
36 |
Hauswirth, Sandro |
 |
122.0 |
|
110.9 |
| 18. |
62 |
二階堂蓮 |
 |
122.0 |
|
110.3 |
| 19. |
57 |
Kraft, Stefan |
 |
119.5 |
|
110.2 |
| 20. |
50 |
Ortner, Maximilian |
 |
126.0 |
|
108.6 |
| 21. |
29 |
Wasek, Pawel |
 |
118.0 |
|
108.4 |
| 22. |
19 |
Marusiak, Yevhen |
 |
123.5 |
|
107.8 |
| 23. |
14 |
Cecon, Francesco |
 |
122.0 |
|
107.4 |
| 24. |
51 |
Tomasiak, Kacper |
 |
119.0 |
|
106.5 |
| 25. |
9 |
Bayer, Ben |
 |
119.5 |
|
106.4 |
| 25. |
25 |
Trunz, Felix |
 |
120.5 |
|
106.4 |
| 27. |
21 |
Nousiainen, Eetu |
 |
119.5 |
|
105.3 |
| 28. |
40 |
Stoch, Kamil |
 |
119.5 |
|
105.2 |
| 29. |
31 |
Kot, Maciej |
 |
120.0 |
|
105.1 |
| 29. |
1 |
Stroem, Joergen Oliver |
 |
117.5 |
|
105.1 |
| 31. |
37 |
佐藤幸椰 |
 |
119.5 |
|
104.7 |
| 32. |
64 |
小林陵侑 |
 |
116.0 |
|
104.3 |
| 33. |
42 |
Paschke, Pius |
 |
119.0 |
|
104.0 |
| 34. |
16 |
Kapustik, Hektor |
 |
120.5 |
|
103.9 |
| 35. |
47 |
Schuster, Jonas |
 |
123.5 |
|
103.5 |
| 36. |
12 |
Mogel, Zak |
 |
117.5 |
|
102.0 |
| 37. |
63 |
Tschofenig, Daniel |
 |
117.5 |
|
101.6 |
| 38. |
49 |
Deschwanden, Gregor |
 |
116.5 |
|
100.3 |
| 39. |
30 |
Oblak, Rok |
 |
114.0 |
|
99.9 |
| 40. |
45 |
Granerud, Halvor Egner |
 |
118.5 |
|
99.0 |
| 41. |
27 |
Ammann, Simon |
 |
120.0 |
|
98.4 |
| 42. |
3 |
Gunneroed, Oddvar |
 |
115.0 |
|
97.1 |
| 43. |
7 |
Haagen, Lukas |
 |
116.0 |
|
96.2 |
| 44. |
5 |
Chervet, Jules |
 |
112.0 |
|
95.0 |
| 45. |
4 |
Joergensen, Sindre Ulven |
 |
109.0 |
|
91.0 |
| 46. |
55 |
Forfang, Johann Andre |
 |
104.5 |
|
83.1 |
| 47. |
52 |
Zografski, Vladimir |
 |
109.0 |
|
75.9 |
| 48. |
58 |
Hoffmann, Felix |
 |
95.0 |
|
49.5 |
| DSQ. |
48 |
Foubert, Valentin |
 |
|
|
0.0 |
| DNS. |
61 |
Raimund, Philipp |
 |
|
|
0.0 |
※注)基本的な表記時間は中央欧州時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。