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第66回ジャンプ週間:オーバーストドルフ戦で開幕

作成: 21.12.2017 10:18 / sk

 第66回スキージャンプ週間は、ドイツのオーバーストドルフで12月29日(金)に行なわれる予選をもって開幕となる。去年と比べて違うのは、予選免除の枠が無くなり、全員が予選に参加する点だ。そして4試合中の最初の1戦は12月30日(土)16:30(日本時間 翌0:30)から始まることになる。

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リヒャルト・フライターク ー ドイツの優勝候補

ドイツのリヒャルト・フライタークは、ワールドカップ(W杯)個人総合首位(550点、2位は同じくドイツのアンドレアス・ヴェリンガー、399ポイント)としてジャンプ週間開幕戦となるオーバーストドルフへ参戦することになる。そのためフライタークは自動的にジャンプ週間総合優勝の最有力候補とみなされる。

26歳のフライタークは今シーズンの開幕戦となったポーランド、ヴィスワ大会から既に好調で、今季既に3勝(ニジニ・タギル戦、ノイシュタット戦、エンゲルベルク戦)を挙げている。フライタークがシーズン頭の5週間の調子をジャンプ週間につなげることができれば、全てが可能になると言えるだろう。

ジャンプ週間の枠内でリヒャルト・フライタークが優勝したことがあるのは1試合で、2014/15シーズンのインスブルック戦でだった。ジャンプ週間総合での自己ベストも同じシーズンの6位となっている。

これまでのリヒャルト・フライタークのオーバーストドルフ戦の成績は以下の通りである:
2016年:14位、2015年:9位、2014年:15位、2013年:33位、2012年18位、2011年:24位、2010年:13位、2009年:46位。

 

オーバーストドルフ戦での優勝が必ずしも総合優勝を約束するものではない。ここ5年の間で、オーバーストドルフでの勝者が最終的にジャンプ週間総合を果たしたのはただ1人、シュテファン・クラフト(オーストリア、2014/2015)だけだ。
昨冬もシュテファン・クラフトがオーバーストドルフ戦で優勝したが、ジャンプ週間総合では6位に終わった。


全ドイツが待望するジャンプ週間優勝
ドイツのスキージャンパーにとって、今年ほど好調だった年は長らくなかった。
W杯個人総合2位にもドイツのアンドレアス・ヴェリンガーがついており、フライタークだけでなくヴェリンガーにもジャンプ週間総合優勝のチャンスがあると言って良い。
22歳のアンドレアス・ヴェリンガーにとっては、全ての注目がリヒャルト・フライタークに注がれているのが利点となるかもしれない。
ドイツのジャンパーがジャンプ週間総合優勝を最後に果たしたのは、ファンにとって既に遠い昔の2001/02、スヴェン・ハンナヴァルトの業績となっている。


タイトル保持者であり優勝候補のカミル・シュトッホ
ポーランドのカミル・シュトッホは、前季ジャンプ週間の総合覇者であり、クリスマス前のW杯エンゲルベルク戦で2位と3位の成績を収めて、理想的な形でジャンプ週間に臨むことになる。シュトッホの調子はジャンプ週間にタイミング良く上がってきており、リヒャルト・フライタークにも必ず食い下がっていくはすだ。

ソチ五輪金メダル2冠のシュトッホ(30歳)は、ジャンプ週間総合優勝もかなり有力視されている。
シュトッホが総合優勝を挙げれば、ジャンプ週間史上9人目の2季連続優勝を果たすジャンパーとなる。最近でそれを果たしたのは、2012/13のグレゴア・シュリレンツァウアー(オーストリア)だった。
カミル・シュトッホが今回も総合優勝を果たせばポーランド人として初の快挙となる。これまでに他に総合優勝を果たしたポーランド人はアダム・マリシュ(200/2001)だけである。


ダニエル=アンドレ・タンデ ー ノルウェーの希望

ダニエル=アンドレ・タンデ(ノルウェー)にとっては、前回のジャンプ週間は最後のビショフスホーフェン戦で、かなりギリギリのところでダメになってしまった。ほとんど手が届きそうだったところで技術的な不備のため、ジャンプ週間総合優勝の夢が残酷にも打ち砕かれてしまった。
タンデはもう熟達しており、引き続きトップレベルで飛んでいる。タンデが優勝できれば、ノルウェーにとって2006/07にアンダース・ヤコブセンが予想外の優勝を決めた時以来の勝利となる。


忘れてならない他の選手
スイスのシモン・アマンはオリンピック金メダル4冠(2002年と2010年)、世界選手権金メダル(2007年)、スキーフライング世界選手権金(2010年)そしてW杯総合優勝(2010年)を果たしている。しかしアマンはジャンプ週間総合優勝は果たしていない。
マッチ・ニッカネン(フィンランド)だけは全てのビックタイトルを制覇している。アマンが優勝すれば、ニッカネンに並ぶことができる。
さらに、アマン(36歳)が優勝すれば、ジャンプ週間の最年長優勝記録を立てることになる。
現在の最年長記録は、1952/1953に35歳で優勝したヨーゼフ・ブラドル(オーストリア)が保持している。

 

そして、年齢のことで言えば、もちろんすぐにベテランの葛西紀明が思い浮かぶ。今度のジャンプ週間で葛西が表彰台入りを果たすことができれば、これまでの記録に大きく差をつけての最年長記録を立てることになる。
現在の最年長記録は、同じくヨーゼフ・ブラドルが保持している。ブラドルは1956年に38歳の誕生日の日に総合2位で表彰台入りを達成した。

 

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