01 | Tschofenig, D. | 274.8 | ||
02 | Hoerl, J. | 269.7 | ||
03 | Kraft, S. | 268.0 | ||
04 | Forfang, J. | 264.9 | ||
05 | Deschwanden, G. | 264.4 | ||
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ノルディックスキー世界選手権ラハティ大会(フィンランド)で、2月24日(金)に女子ノーマルヒル戦が行なわれた。ラハティとしては安定した風の条件のもと、前回の世界選手権、2015年ファールン大会(スウェーデン)の金メダリスト、カリーナ・フォクト(独)が、今回の世界選手権最初のジャンプ競技となったこの試合でも金に輝いた。ソチ五輪の金メダリストでもあるフォクトは98.5mと96.5mのジャンプで254.6ポイントとなり、ワールドカップ(W杯)では今季圧倒的な二人の日本人選手を抑え優勝した。伊藤有希は252.6ポイント(97mと96.5m)で銀メダル、W杯総合優勝を決めている高梨沙羅は98mと95mで計251.1ポイントとなり銅メダルだった。1回目では首位についていたノルウェーのマーレン・ルンドビーは4位だった。
ラハティのノーマルヒルで今回最初のジャンプ競技となった今日の試合には、14カ国から40人の選手が予選を通過し参戦した。小雪の舞う良好でフェアな天候条件の中、観客は何本かの突出したジャンプを目にすることができた。25歳のカリーナ・フォクトは、1回目では3位についており、その時点で首位のマーレン・ルンドビーに3.3点差だった。今シーズン、W杯では2回2位(ヒンツェンバッハ戦とリュブノ戦)に入賞したフォクトは、ファイナルラウンドで精神的な強さを見せ、今日2番目に長い98.5mまで伸ばした。
フォクトは、「今日この結果を出せてこの上なく嬉しい。練習では最初はなかなかうまくいかなかったけれど、ジャンプごとに良くなっていった。そして試合で最高のジャンプを2本揃えられた」と話し、天候条件にも満足だったようで、「今日は風の運に恵まれて、とてもフェアな条件だった」語った。フォクトは、ジャンプ女子が初めて参加した2009年のチェコ・リベレツ大会以来、5回目の世界選手権で、初めてタイトル防衛を達成した選手となった。ドイツチームのコーチ、アンドレアス・バウアーは、「彼女には脱帽だ。その状態に置かれると彼女はやり通すことができる。フォクトはまたも、彼女のクールなところと大いなる精神的な強さを見せてくれた」と話した。
高梨、またも金を逃す
リュブノ戦で優勝したドイツのカタリーナ・アルトハウス(世界選手権で8位)を除けば、今シーズン優勝したのは3人の女子ジャンパー達だった。今季W杯のトップ3、高梨沙羅、伊藤有希、マーレン・ルンドビーは、次のW杯オスロ戦の前にして既にそれぞれの地位を揺るぎないものにしている。この中で今回一番良かったのは、伊藤有希だった。伊藤は2年前の世界選手権ファールン大会でも銀メダルを取っている。
またも個人戦の金メダルに届かなかったのはW杯通算53勝の高梨沙羅で、2013年にヴァル・ディ・フィエンメ(伊)で世界選手権銀メダルを獲得したが、今回は銅メダルだった。今季9勝の高梨は1回目で98mを出し、首位のルンドビーに2.7点差で2位につけていた。20歳の高梨はファイナルラウンドでは95mにとどまった。
ルンドビーも1本目では今日の最長飛距離である99.5mを出していたが、2回目で91mと伸びず、ありがたくない4位にまで順位を落としてしまった。
22歳のルンドビーは、「2本目のジャンプではサッツが攻撃的になりすぎてしまった。今度は仲間達と一緒に、日曜(26日)の男女混合団体戦で面白い試合を経験できることを楽しみにしている」と団体戦への期待を語った。
まだ18歳のエマ・クリネッチ(スロベニア)は99mと94mの飛距離で5位に入った。「とてもレベルの高い試合だった。とても素晴らしい体験ができた。またこのような良い条件で試合ができることを祈っている。ラハティは、いつも好条件とは言えないから」と話した。
3人ずつトップ10入り
トップ10に2カ国からそれぞれ3人の選手が入った。ドイツチームからは、今回と前回の金メダリスト、カリーナ・フォクトの他に、スヴェニャ・ヴュルト(6位)と、カタリーナ・アルトハウス(8位)が好成績を収めた。
同じくオーストリアチームも、トップ10に3人の選手が入った。ジャックリーン・ザイフリーツベルガーが7位、ダニエラ・イラシュコ=シュトルツが9位、そして予選1位だったキャラ・ホルツルが10位だった。コーチのアンディ・フェルダーは、「W杯の成績から判断して、だいたい予想できる結果だったと思う。メダル獲得にはとにかく少し足りなかった」と話した。
期待はずれのイタリア勢
試合の運にツイていなかったのはイタリア女子だ。予選では、エレナ・ルンガルディアとジュニア世界選手権金のマヌエラ・マルシーナが、1位のキャラ・ホルツル(オーストリア)に続く2位・3位だった。マルシーナは予選で最長の98.5mを出したが着地で立てなかった。
今日のルンガルディアは、前半は92mで10位につけていたが、2回目で81mと伸びず、最終的に18位まで下がってしまった。それで、最終的に91mと86.5mで15位になったマヌエラ・マルシーナがイタリア勢のトップだった。
中国から一人、ファイナル進出
中国からはリ・スェヤオとチャン・シニュエの二人が本戦進出を決めた。1回目、リ・スェヤオは84mのジャンプでアメリカのニタ・イングルンドと同点で30位につき、ファイナルに進める上位30位にギリギリ入った。2本目は81.5mで最終的に28位になった。今シーズン、リ・スェヤオはW杯12試合のうち6回本戦進出を決め、その中で1回、ファイナルに進める上位30位に入った。W杯リュブノ第2戦で21歳のリ・スェヤオは23位になった。
オーバストドルフ・スキークラブ所属のジャニーナ・エルンストは、ドイツチームから参戦したが、スイス人のハーフとしてもトップ30入りを果たした。元クロスカントリー選手のスイス人、コルネリア・トーマスの娘であるエルンストは25位だった。スイスチームからは、今回一人も参戦しなかった。