01 | Tschofenig, D. | 274.8 | ||
02 | Hoerl, J. | 269.7 | ||
03 | Kraft, S. | 268.0 | ||
04 | Forfang, J. | 264.9 | ||
05 | Deschwanden, G. | 264.4 | ||
全リザルト » |
3/12(木)に行われたワールドカップ・トロンハイム大会(ノルウェー)で、セヴェリン・フロインド(独)が今季7勝目をあげ、これをもってW杯総合首位に浮上した。一部荒れたこの試合で、フロインドは135.0mと139.0m、合計265.3ポイントをマークし、ペーター・プレウツ(スロベニア)を2位、開催国ノルウェーのルネ・ヴェルタを3位に抑えた。
かなりの不運に見舞われたのはシュテファン・クラフト(オーストリア)だった。クラフトは1本目で142.5mの大ジャンプを出し、2位のフロインドに逆転不可能と思われる約12点差をつけて首位で折り返した。最終ジャンパーとして2本目に臨んだ際、強風のため2回スタート地点から戻って待機しなくてはならなかった。そしていよいよ飛べることになった時、空中で片方のスキーのビンディングが外れてしまった。ほとんど芸術的な職人技で辛うじて転倒はまぬがれたが、飛距離は124.0mにとどまり、最終的に計234.0ポイントで9位に転落してしまった。
フロインドの喜びも控えめ
そのためセヴェリン・フロインドの喜びもすっきりしないものになった。「これがトロンハイムで初の表彰台となったのだから、もちろん嬉しい。僕の場合、今のところ、とにかく色々上手くいっている。でもこんな風には勝ちたくないよね。試合は運ではなくて実力によって決められるべき。シュテファン・クラフトがあの状況で2本足をついて下までたどりつけたのは本当に凄いこと。かなりの守り神がついていたとしか言えない。」とフロインドは語った。
シュテファン・クラフトは、「ジャンプはまた凄く上手くいっていたから、本当に辛いところ。優勝に手が届いたかもしれないのに。怪我しなかったのはありがたいこと。これがプラニツァ(スロベニアのフライングヒル)で起こっていたら、もっとひどいことになっていたはず。だからこれでもハッピーエンドと言える。」と話した。
2位のペーター・プレウツは137.5mと136.0mの飛距離で、合計255.1ポイントを獲得した。
プレウツは試合後に、「今回はかなり難しい試合になった。くるくる変わる風で、ゲートの変更もあった。今日は僕の時に良い風が当たってくれて良かった。良いジャンプができた上、良い結果が出せて嬉しい。」とインタビューに答えた。
今季の世界選手権で新世界王者となったルネ・ヴェルタは、134.0mと141.5mのジャンプで7.9点差で3位に続いた。
ヴェルタは、「2本目のジャンプはほとんど完璧だった。ノルウェー人として自国でこの結果が出せパーフェクトな試合だった。次のオスロー戦でもなるべく表彰台を目指して戦いたい。」と話した。
ミヒャエル・ハイボック(オーストリア)にとっても運と不運が背中合わせだった。ハイボックは1本目で143.0mを出して新バッケンレコードを打ち立てたものの、強い上昇気流を受けたため風のポイントを20点以上引かれてしまった。ファイナルで132.0mを出したが、計245.3ポイントで、結局4位となった。
ホームゲームでバルダル5位
アンダース・バルダル(ノルウェー)は、地元のジャンプ台でも好調さを見せて129.5mと137.0m、計240.1ポイントを出して5位になった。
ユーリ・テペシュ(スロベニア)も237.6点で健闘の6位と好成績を収めた。ロマン・コウデルカ(チェコ)が235.7ポイントで7位に続いた。
その0.5点差でグレゴア・シュリレンツァウアー(オーストリア)が8位、9位は同僚のシュテファン・クラフトだった。
葛西紀明は233.3ポイントで10位に入った。
ノルウェーチームにとって国別対抗で重要なポイントを加算することができたのは、他に11位のヨハン=アンドレ・フォアファング、16位のアンダース・ヤコブセンだった。引き続き首位のドイツは、勝者フロインド以外では、カミル・シュトッホ(ポーランド)と小林潤志郎の後についたリヒャルト・フライタークが14位、アンドレアス・ヴァンクが22位で2人しかポイントを計上できなかった。
伊東大貴は15位を確保した。
ツェネ・プレウツ(スロベニア)は18位で再びまずまずの成績だった。シモン・アマン(スイス)は前回のクオピオ戦では3位だったが、今も安定性を模索中でトロンハイムでは23位に終わった。フランスのヴァンサン・デスコンブ=セボアは30位で少なくともW杯ポイントを1点加算することができた。
フロインドが総合首位に浮上
W杯総合成績は、オスロとプラニツァでの個人戦4試合を残すばかりとなった今、セヴェリン・フロインドが1443ポイントで首位に浮上し、2位のペーター・プレウツとの差は34点となっている。シュテファン・クラフトが更に12点差で3位についた。アンダース・ファンネメルは1124ポイント、ロマン・コウデルカが1075ポイントで、論理的には総合優勝のチャンスがまだあることになっている。
国別対抗はますますおもしろくなってきている。2位のノルウェーチームがドイツとの差を更に27点縮め、現在計4704ポイントで255点差となっている。
個人戦4試合の他にプラニツァでは最後の団体戦も残されているため、ノルウェーはまだ国別対抗のタイトルも狙うチャンスがある。
スキージャンプ、ワールドカップは3/14(土)のオスロ・ホルメンコーレン戦へと続く。