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ジャンプ週間インスブルック戦 ストッフ圧勝

作成: 03.01.2021 16:07 / sk

1月3日(日)、第69回スキージャンプ週間の3試合目がオーストリア・インスブルックで行われ、ポーランドのカミル・ストッフが優勝した。オリンピック金メダル3冠のストッフは、ベルクイーゼル・ジャンプ台で圧倒的な強さを見せた。

2位はスロベニアのアンツェ・ラニセク、3位はポーランドのダヴィド・クバツキーだった。

ノルウェーのハルヴォア=エグナー・グラネルードとインスブルックのベルクイーゼル・ジャンプ台は、もう友達になれないかもしれない。
優勝を最有力視されていたグラネルードだったが、試合の前半で早くも今日の勝利もジャンプ週間総合優勝も夢となってしまった。1本目が終わった時点でグラネルードは29位で、2本目でなんとか14位まで追い上げたものの、ジャンプ週間総合首位の座は奪われてしまった。
グラネルードは試合後に相当がっかりした様子を見せて、また話せるようになるまで数分を要した。
「これがインスブルックって感じ。そんな風に言うのは申し訳ないとは思うけど、これだからインスブルックは苦手だと言うしかない。僕はインスブルックで良い試合ができた試しがない。いっつも同じ。普通にできているはずのジャンプなのに、なんでかうまく説明できない理由で落ちてしまう。毎年同じこと。もしかしたら僕もちょっとミスしたのかも知れないけど、だからって115mのジャンプってことはない」と、グラネルードは気落ちして言葉も無いようだった。


ジャンプ週間総合2位につけていたドイツのカール・ガイガーも、グラネルードと同じような痛みを味わった。オーバーストドルフ戦で優勝したガイガーだったが、今日の1本目ではなんと30位で、最終的に16位となった。
「本当にがっかりしている。かなりキツイ。ここで起こったことは相当ひどい。なんと言ってよいか分からないし、かなりイライラしている。自分が上手く飛べると分かっているからこそ、この失敗がとにかく頭にくる。2本目では、ここでは結構な距離となる10mも伸ばすことができたから、一体何があったのかと疑問に思う。これから1日休養日を挟むし、次のビショフスホーフェン戦についてはまだコメントしたくない」と、ガイガーは語った。
これでガイガーはジャンプ週間総合で、グラネルードに続く4位となった。


グラネルードとガイガーではうまく行かなかったことが、ポーランドの3人は揃ってうまくやってみせた。
カミル・ストッフは、ベルクイーゼル・ジャンプ台の難しい気象条件を豊かな経験と実力でこなして、スロベニアのアンツェ・ラニセクとチームメイトのダヴィド・クバツキーを抑え、堂々の強さで勝利した。
そして4位にもポーランドのピオトル・ジーワが入り、ポーランドの圧倒的勝利となった。

ストッフは、「素晴らしい一日になった。今日のジャンプは本当にうまくいったし、チームメイトも強かった。ものすごく嬉しい。それでも今季のジャンプ週間がもう決まったとは思っていない。それに僕は、結果がどうということではなくて、自分のジャンプにだけ集中したい」と話した。
これでストッフはジャンプ週間総合得点で合計809.9となり、ダヴィド・クバツキーとハルヴォア=エグナー・グラネルードを抑えて首位に浮上した。


ダヴィド・クバツキーは、「僕にとってもポーランドチーム全体にとっても素晴らしい試合になった。カミル(ストッフ)にどこでこんなに差をつけらたのか分からない。本当だったらこんなに差を広げるなんて無理なはずなのに」と話し、ストッフが2位のラニセクに12点もの差をつけたことに触れた。


ラニセクも同様にかなり満足した様子で、「まだガルミッシュ=パルテンキルヒェン戦での失敗を少し引きずっていた。自分はもっとうまくできるはずなのに、とがっかりしていた。それでも今日は自分のジャンプにとても満足している。僕の時は風の条件もまあまあだった。いつもインスブルックでは何でも起こりうるからね。今はビショフスホーフェンでの最終戦を楽しみにしている。そこでもまた同じ様な良い成績が出せるようにしたいと思っている」と話した。


5位は佐藤幸椰、6位はマルクス・アイゼンビッヒラー(ドイツ)、そして2人目の日本人、小林陵侑が7位につけた。

他の日本勢は、佐藤慧一が20位に入り、小林潤志郎は34位だった。


オーストリアのシュテファン・クラフトとミヒャエル・ハイボックは8位と9位に続いた。


1月6日(水)にオーストリア・ビショフスホーフェンで行われる最終戦で、第69回スキージャンプ週間の総合優勝をまだ狙えるのは、理論的には4人か5人いるが、グラネルードやガイガー、アイゼンビッヒラーが上位二人のポーランド勢を超えるのは相当難しいはずだ。
しかし第69回ジャンプ週間を締めくくるビショフスホーフェン戦がスリリングなものになることは間違いない。

 

ビショフスホーフェン大会は1月6日(水)16:45(日本時間 翌0:45)から開催される予定だ。

*当サイトでは、全てのジャンプの結果をLIVEリザルトで逐一追うことができます。

 

リザルト

ジャンプ週間総合成績

 

※注)基本的な表記時間は中央欧州時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。

 

統計

最長不倒
132.0m
Kobayashi, Ryoyu (JPN)
最短ジャンプ
105.0m
Decker, Dean (USA)
平均飛距離
120.8m
K点越えジャンプ
80.0%
ネーション数
14
トップ10のネーション数
6
トップ30のベストネーション
6
Österreich
Stoch, Kamil
10.03.20
Lillehammer
Polen
01.01.21
Kubacki, Dawid (POL) Garmisch-Partenkirchen