01 | Tschofenig, D. | 274.8 | ||
02 | Hoerl, J. | 269.7 | ||
03 | Kraft, S. | 268.0 | ||
04 | Forfang, J. | 264.9 | ||
05 | Deschwanden, G. | 264.4 | ||
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第3回RAW AIRノルウェーツアーの最終戦となった、3月17日(日)のヴィケルスン・スキーフライング個人戦は、最後まで目が離せない手に汗握る試合となった。まず日本の小林陵侑が2本目のジャンプで、これまで首位だったシュテファン・クラフト(オーストリア)からRAW AIR総合優勝を2.9点差で奪い取り、その後飛んだスロベニアのドーメン・プレウツはヴィケルスンのモンスターヒルで小林に0.1点という紙一重の差で今日の個人戦優勝を掴んだ。今日の3位はシュテファン・クラフト、RAW AIR総合3位はロバート・ヨハンソン(ノルウェー)となった。
ほとんどRAW AIR総合優勝を決めたかのように見られていたシュテファン・クラフトだったが、「厳しい結果。15本のスキージャンプとフライングを終えて、2.9点差で2位っていうのは、勝利が見えていただけに痛い。でも正直なところ、小林がこれだけのジャンプを見せたなら勝って当然だと思う。全てが公平に行われたから、ただただ脱帽。それに2位入賞だって素晴らしいこと。良いフライトができたとは思うけど、本当に"会心の"という一本が残念ながら出せなかった」と説明した。
今日の2本目でクラフトは229.5mの飛距離を出したが、その後に小林陵侑が239mの夢のような1本を決めて、もう無理だと思われたRAW AIR総合首位の座を逆転して奪い取った。最終的に小林とクラフトの差は2.9点差だった。
22歳の小林陵侑にとって、RAW AIR総合優勝は、今シーズンで既に4つ目のビックタイトル獲得を意味する。小林は早くもワールドカップ(W杯)個人総合優勝を決めており、その他にもスキージャンプ週間完全制覇、ヴィリンゲン5、そして今回のRAW AIRで総合覇者となった。W杯通算12勝の全てを小林は今シーズン中に挙げた。
「今日は何本か本当に良いフライトを決めることができたし、すごく楽しかった。飛行中、かなりの高さにいたから、着地の時にテレマークを入れるのが難しかった。それでも、出来る限り頑張った」と小林陵侑は話した。
2019年RAW AIRの王者となった小林陵侑だけでなく、ヴィケルスン個人戦で優勝を決めたスロベニアのドーメン・プレウツも、今日のもう一人の主役だった。プレウツは、2016年にW杯4勝を挙げて以来の通算5勝目を果たした。
既に土曜の団体戦で素晴らしいパフォーマンスを見せて目をひいていたプレウツだったが、「勝てるとは全然思っていなかった。今日優勝することができてとても嬉しい。RAW AIRには特別な期待を持たず、とにかく楽しんでノルウェーを満喫したかっただけだった。今は、来週末のプラニツァでのシーズンファイナルを楽しみにしている。でもそこでも楽しむこと以外、何も考えていない」と話した。
今日、予想以上の健闘で4位につけたのはポーランドのヤクブ・ヴォルニだった。
ドイツのマルクス・アイゼンビッヒラーは2本目で230mの強いジャンプを決めて5位につけ、RAW AIR総合では4位となった。
スキーフライングワールドカップの総合成績では、首位に浮上した小林陵侑(211ポイント)にアイゼンビッヒラーが僅差で2位に迫っている。来週末のプラニツァ・スキーフライング戦で、アイゼンビッヒラーが、スキーフライングの覇者として小さなクリスタルトロフィーを手にできる可能性も残されている。
スイスのシモン・アマンは、今日の8位、RAW AIR総合では6位となった。ヴィケルスン大会で絶好調だったアマンは、久々の好成績を収めた。
今シーズンのスキージャンプW杯は、来週末(3月22〜24日)に開催されるスロベニア・プラニツァ大会での3試合(金曜:個人戦、土曜:団体戦、日曜:個人戦)を残すばかりで、その後、2018/19シーズンはスキージャンプの歴史となる。
※注)基本的な表記時間は中央ヨーロッパ時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。