01 | Hoerl, J. | 285.3 | ||
02 | Paschke, P. | 277.8 | ||
03 | Tschofenig, D. | 273.8 | ||
04 | Kraft, S. | 273.1 | ||
05 | Deschwanden, G. | 259.7 | ||
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日本の小林陵侑が、12月30日(日)、ドイツ・オーバーストドルフで開催された第67回スキージャンプ週間の開幕戦で優勝した。盛り上がる2万5千人の観客を前に22歳の小林陵侑は、ドイツのマルクス・アイゼンビッヒラーを2位に、オーストリアのシュテファン・クラフトを3位に抑え勝利を収めた。
小林陵侑は、優勝有力候補というもの凄い期待とプレッシャーに耐えて、ジャンプ週間開幕戦で優勝した。小林は138.5mと126.5mで合計282.3ポイントとなり、2位のマルクス・アイゼンビッヒラー(133mと129m、計281.9ポイント)との差は0.4点で、僅差で勝利を決めたことになる。 アイゼンビッヒラーも3位のシュテファン・クラフト(オーストリア)との差はわずか1.4点だけだった。
前日の予選の時と同じく、今日の競技も難しい風の条件下で行なわれた。そのため、ハイフライアーの小林陵侑は、今日の2本のジャンプを全く違う条件で飛ばなくてはならなかった。優勝を最有力視されていた小林は、それでもビッグチャンピョンの貫禄で難しい条件と折り合いをつけ、最終的に勝つべくして勝った。「ジャンプ週間で総合優勝できるかどうかについては全然考えていない。今は一歩ずつ進んでいくだけで、まずは明日のガルミッシュ=パルテンキルヒェンでのトレーニングと予選を楽しみにしている」と今日の勝者は喜びを伝えた。小林陵侑にとってはワールドカップ(W杯)通算5勝目となった(5勝全て今季に入ってから)。
マルクス・アイゼンビッヒラーは、今季の自己最高成績となる2位入賞を果たした。アイゼンビッヒラー自身も競技の後、喜びの雄叫びをあげ、満員御礼のオーバーストドルフ・アリーナでファンの歓声に応えた。「ほとんど泣きそうだった。ジャンプ週間は子供の頃からの夢で、今ここで2番になれたなんて信じられない。それでも今はかなり落ち着けているし、終わって嬉しい。僕のジャンプは完璧とは言えなかったけれど、試合で2本の良いジャンプを揃えられて嬉しかった」と、バイエルン出身のアイゼンビッヒラー(27歳)は話した。
前日の予選で1位となった強さを今日の本戦でも鮮やかに裏付けたシュテファン・クラフトは、「今日は本当にすごい試合だった。特に僕の2本目のジャンプは本当にうまくいった。その後アイゼンビッヒラーも小林も、ちょうど(首位を示す)緑のラインのギリギリに飛んだから、よく見なくてはだった。もしかしたら優勝にも届いたかもしれなかった」と語った。
予想外の活躍でノルウェー勢のトップだったのは4位に入ったアンドレアス・スティヤネンだった。ロバート・ヨハンソンは7位でノルウェーの2番だった。
ポーランドチームからは最上位には入らなかったものの、ダヴィド・クバツキーが5位、ピオトル・ジーラが6位、カミル・シュトッホが8位になり、3人ともジャンプ週間総合ランキングで上を狙える距離につけている。
ジャンプ週間は、次はガルミッシュ=パルテンキルヒェンに舞台を移し、休み無く12月31日(月)の公式トレーニングと予選へと続く。
オーバーストドルフ大会後の選手たちの声:
アンドレアス・ヴェリンガー(ドイツ、39位):昨日の予選では一歩前進できたと思ったのに、今日は二歩下がってしまった。本当にがっかりで面白くないけど、それでも人生は続いていくもの。これから大事なのは、二歩進んで一歩下がるようにすること。その反対ではなくね。
コンスタンティン・シュミード(ドイツ、24位):とても満足している。僕の目標だったW杯ポイントを取ることができた。もっと良いジャンプができれば良かったけど、それはまたガルミッシュでできれば、と思う。
ミヒャエル・ハイボック(オーストリア、27位):大変な一日だった。気分も良かったし、昨日と全く同じようにしたつもり。全てできることは試したけれど、うまく機能しなかった。ここ何週間のトレーニングでも同じような感じで、本当に凄く良いジャンプができたと思ったら、次のジャンプではうまくいかなくなってしまう。
ヨハン=アンドレ・フォアファング(ノルウェー、25位):何が問題だったのかを説明するのは難しい。ここ何日か以来、自信を失くしている。助走の時に正しいポジションをみつけようと試みたけど、今日は厳しかった。この冬の最初の頃のような高いレベルから、そんなに離れていないことは自覚している。今日のことは、とにかく忘れなくては。
シモン・アマン(スイス、14位):スキージャンプ週間で見せたかった改善が実現できた。難しい条件だったのに、綺麗に全てこなすことができた。こういった連続試合でもっと良くなっていくには一貫性が必要で、今の僕には忍耐が求められている。僕の年齢では、どれだけ上に行けるかは、その日の調子による。
セヴェリン・フロインド(ドイツ、36位):普通のジャンプができさえすれば、もっと上が望めたはずだから、とても残念。良い条件に恵まれたのに自分の成績が噛み合わないと、二重に辛い。幸いなことに、もうすぐ明日には次のジャンプができるから、そこではもっと上手くやりたい。
カミル・シュトッホ(ポーランド、8位):今、本当に良い気分。技術面では、細かい点で1箇所・2箇所改善することがあるけれど、それがうまくいけば、もっと上手く飛べると思う。
ロバート・ヨハンソン(ノルウェー、7位):僕にとっては良いスタートになった。今は次のガルミッシュとその後に続くジャンプ台で、もっと良いジャンプができるように調整していくのが楽しみ。今日の上位に入った3人は想定内だけど、ジャンプ週間ではいつだって何が起こるか分からないからね。
※注)基本的な表記時間は中央ヨーロッパ時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。