01 | Paschke, P. | 317.1 | ||
02 | Tschofenig, D. | 309.2 | ||
03 | Ortner, M. | 307.1 | ||
04 | Kraft, S. | 306.0 | ||
05 | Hoerl, J. | 300.9 | ||
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2012/13 女子W杯シーズンを象徴する瞬間だった。ホルメンコーレンでの最終戦直後、高梨沙羅とサラ・ヘンドリクソンは、互いに笑みをうかべながらハイタッチをかわした。日本とアメリカ、二人のスキージャンパーは、昨シーズンに続いて今シーズンのW杯も圧倒し、まさに二人のサラの戦いを繰り広げた。
高梨沙羅とサラ・ヘンドリクソンは、今季どちらも自身の成功を祝える立場となった。シーズン最終戦の翌日、ヘンドリクソンは次のような言葉で表現し、おそらく彼女の第一のライバルも同意することだろう。「今シーズンは、不調もあったし、苦しいときもあった。でも、だからといってそれを何かと引き換えにはしたくない。日を重ねるごとにスキージャンプがどんどん好きになるし、こんなに素晴らしい人たちとそれが分かち合えるから、さらに好きになる。」とヘンドリクソン。
高梨好調なシーズンスタート
ノルウェーのリレハメルでの開幕戦で、高梨沙羅とサラ・ヘンドリクソンはそれぞれ1位と2位となり、ジャーナリストたちはすぐにこう尋ねた。「今年も二人のサラのシーズンとなるでしょうか?」その2週間後、ロシアのソチでの五輪テスト大会でもあるW杯大会では、ヘンドリクソンが表彰台の頂点に立つと、翌日にはそれまで同ポイントで1位タイだった総合ランキングで高梨沙羅が単独に立った。その数日後のラムソー(AUT)大会では、高梨がシーズン2勝目をあげ、ヘンドリクソンは7位に終わった。
クリスマスブレイクのあと、ショーナッハでシーズン3勝目をあげた高梨はW杯総合ランキングでリードを広げたが、一方ヘンドリクソンはこの時点では笑みを浮かべる理由がない状態だった。しかしその翌週、ヒンターザーテン大会で、高梨に僅差で勝利してヘンドリクソンは再び表彰台の頂点に立った。その翌日、今度は高梨が1位、ヘンドリクソン2位と、前日の順位を入れ替えた。
シーズン最初のハイライトは高梨が優勝
シーズン最初のハイライト、チェコのリベレッツでのジュニア世界選手権大会で、高梨はプレッシャーをはねのけて前年のタイトル死守を果たした。「初優勝するよりも、連覇のほうがずっと難しいと思う」と16歳の高梨はリベレッツで語った。サラ・ヘンドリクソンもまた大きな期待を持って臨んだ大会で、トレーニングでの好成績で優勝候補と目されていた。しかし結果は6位に終わり、金メダルはライバルである高梨が獲得した。
リュブノですでに総合優勝決定
日本では、多くの熱狂的観衆とメディアの期待が、高梨に集まっていた。そして札幌大会で、今季初めて高梨がプレッシャーをはねのけることができず、12位と5位に終わった。この札幌大会ではヘンドリクソンも表彰台に登ることはできなかった。翌週の蔵王大会、高梨は見事に巻き返して、二日間とも圧勝。ヘンドリクソンは脱帽するしかなかった。そして迎えたリュブノ大会 (SLO)、高梨はW杯総合優勝決定がかかっていた。ここでも連勝を果たした高梨は、見事4連勝で総合優勝を手にした。「総合優勝を決めることができて、最高の気分。」と、W杯最年少チャンピオンは語った。
高梨沙羅 成績 »
世界選手権タイトルはヘンドリクソン
イタリアのヴァルディフィエメ世界選手権のトレーニングで、再び二人の優勝候補が他を圧倒するジャンプを見せた。そして迎えた個人戦、サラ・ヘンドリクソンの夢は、コーチであるパオロ・ベルナルディのホームヒルで実現した。「なんと言えばいいのかわからない。言葉にならない。」そう世界チャンピオンは語った。高梨沙羅もまた、好成績でバルディフィエメをあとにした。個人戦では銀メダル、ミックスチーム戦で金メダルを手にしたのである。
そしてシーズンはノルウェーでしめくくられるが、ここでもサラ・ヘンドリクソンは絶好調だった。トロンハイムでは高梨沙羅を抑えて優勝。そして伝統あるホルメンコーレンでの最終戦に集まった3万4千人の大観衆も、同じ結果を目撃した。シーズン最後の表彰式と、それに続いてのW杯総合ランキングの表彰式で、高梨とヘンドリクソンは1位と2位を入れ替えただけ、二人とも今シーズンの成績を誇りであると語った。