01 | Hoerl, J. | 285.3 | ||
02 | Paschke, P. | 277.8 | ||
03 | Tschofenig, D. | 273.8 | ||
04 | Kraft, S. | 273.1 | ||
05 | Deschwanden, G. | 259.7 | ||
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なんとも面白いことになってきた。17歳の子がぽっと出てきたと思ったら、4週間のうちに最有力優勝候補として第65回スキージャンプ週間に臨むことになってしまった。思い返せば、11月25日にクーサモ(フィンランド)で行われたワールドカップ開幕戦で、スロベニアのドーメン・プレウツがW杯初優勝を果たしたのだった。その時は誰もが運に恵まれての勝利かと思ったものだ。ところが4週間のうちに更にW杯3試合(クリンゲンタール、リレハンメル、エンゲルベルク)で優勝を飾り、今やドーメン・プレウツが今季スキージャンプの時の人となったことがはっきりした。
プレウツ3兄弟の一番下の弟であるドーメンは、エンゲルベルクで今季4勝を決めた後に話したように、本当にプレッシャーを感じていないのかこれから証明しなくてはならない。どちらにせよ、これから始まる第65回スキージャンプ週間では、17歳のドーメン・プレウツが注目の的となるだろう。
第65回スキージャンプ週間の注目データを以下にまとめた。
ドーメン・プレウツは2番目に若いジャンプ週間覇者となれるか
> 現在ワールドカップ(W杯)個人総合成績首位のドーメン・プレウツは、ジャンプ週間最終日となる2017年1月6日の時点で17歳216日になる。
> 1991/92年に16歳220日でジャンプ週間総合優勝を果たしたトニ・ニエミネン(フィンランド)が最年少記録だが、ドーメン・プレウツは2番目に若いジャンプ週間覇者となるかもしれない。
> 今のところ2番目に若い覇者はプレウツと同様スロベニア出身のプリモジュ・ペテルカだ。1996/97年にペテルカは17歳313日でジャンプ週間総合優勝を果たした。
> ドーメン・プレウツは、ペテルカと兄のペーター・プレウツに続き、総合優勝の金の鷲トロフィーを手にする3人目のスロベニア人となれるかもしれない。
> プレウツ兄弟は、二人ともジャンプ週間総合優勝を果たす初めてのジャンパー兄弟となるかもしれない。
> 昨シーズン初めてジャンプ週間に参戦したドーメン・プレウツは総合成績17位だった。
> ジャンプ週間全4試合のうちドーメン・プレウツが1勝でも挙げれば、3番目に若い優勝者となれる。ニエミネンは1991年12月のオーバストドルフ戦で16歳212日、グレゴア・シュリレンツァウアー(オーストリア)は2006年12月のオーバストドルフ戦で17歳の誕生日の8日前に優勝した。
タイトルを防衛したいペーター・プレウツ
> 前季の覇者ペーター・プレウツは、ここ30年間でジャンプ週間総合優勝のタイトル防衛を果たす3人目のジャンパーとなれるかもしれない。
> この期間で総合2連勝を果たしたのは、ヤンネ・アホネン(フィンランド、2004/05と2005/06)と、グレゴア・シュリレンツァウアー(2011/12と2012/13)の二人だけだ。
> ペーター・プレウツは2014/15には3位になっており、ジャンプ週間総合成績で3年連続表彰台入りを遂げるかもしれない。これを最近果たしたのはヤンネ・アホネンで、1997/98から2000/01の間に、4シーズン連続でトップ3入りした。
> 3シーズン連続表彰台入りは、同じくミヒャエル・ハイボック(オーストリア)も狙える。ハイボックは2014/15に2位、昨季は3位だった。
オーストリアはフィンランドを越せるか
> オーストリアとフィンランドはジャンプ週間で16回総合優勝している。ドイツは東西も含めると同じく16勝している(東独11勝、ドイツ3勝、西独2勝)。
> オーストリアは、昨季ペーター・プレウツが覇者となるまでは7季連続で総合優勝を祝っていた。
> オーストリアは現在、W杯総合成績トップ10に4選手が名を連ねている。トップ10に2人以上の選手が入っている国は他にない。
> ジャンプ週間で通算12人のオーストリア人ジャンパーが優勝しており、最も多くの覇者を出している国だ。フィンランドは10人が総合優勝を果たした。
> オーストリアは昨シーズン、2005/06以来初めて全4試合中1試合も優勝できなかった。
スランプから脱却したいドイツ、ノルウェー、ポーランド
> ドイツ最後の勝者は2001/02のスヴェン・ハンナヴァルトだ。ハンナヴァルトは、今なおワンシーズンに全4試合とも優勝した唯一のジャンパーである。
> 15シーズンに渡るドイツの今の低迷は、これまでで最も長いものとなっている。
> ノルウェーで最後にジャンプ週間総合優勝を果たしたのは2007/08のアンダース・ヤコブセンだ。
> ポーランドで唯一ジャンプ週間総合優勝を遂げることができたのは、2000/01のアダム・マリシュだけだ。
> ポーランドチームで表彰台に上がったのもマリシュただ一人だ。2002/03にマリシュは3位になっている。
> カミル・シュトッホ(ポーランド)は最近の5シーズンのうち4シーズンでトップ10に入っている。他にこの5季中4回トップ10入りしているのは、ペーター・プレウツとグレゴア・シュリレンツァウアーだけだ。
アマンはニッカネンに並べるか
> スキージャンプ主要タイトルのうちシモン・アマン(スイス)が唯一まだ獲得することができていないのはジャンプ週間総合優勝だ。
> アマンは冬季五輪金メダル(4冠)、スキーフライング世界選手権金(2010)、W杯総合優勝(2010)既に成し得ている。
> アマンがジャンプ週間総合優勝も果たせば、マッチ・ニッカネンに続き、主要5タイトル全てを獲得する2番目のジャンパーになる。
> アマンの他に6人のジャンパーが、5タイトル中4つを果たしている。
> セヴェリン・フロインド(独)は、ジャンプ週間総合優勝できれば、この7人に並ぶことになる。フロインドは世界選手権で金(2015年)、スキーフライング世界選手権で金(2014年)、W杯総合優勝(2015年)を遂げている。
> アマンはスイス人として初めてジャンプ週間の覇者となれるかもしれない。アマンはこれまで4回表彰台入りしている(2位2回、3位2回)。これ程多く表彰台入りしていながら総合優勝を果たしていないののは他にマーティン・ホルンヴァルト(オーストリア、2位3回、3位1回)ただ一人だ。
> アマンは、ジャンプ週間で5回以上表彰台入りする6人目のジャンパーとなり得る。今まででこれを達成しているのは、ヤンネ・アホネン(10回)、イェンス・ヴァイスフロッグ(独、9回)、ビョルン・ヴィルコラ(ノルウェー、6回)、トーマス・モルゲンシュテルン(オーストリア、5回)、ニッカネン(5回)の5人だ。
> アマンはジャンプ週間の枠内の16試合で表彰台に上がっている。アマンはこのジャンプ週間史上、表彰台数ランキングで5位についている。今シーズン、アマンはアンドレアス・ゴルドベルガー(オーストリア、17回)とヴィルコラ(18回)に迫れるかもしれない。もっと多くの表彰台を挙げているのはヴァイスフロッグ(29回)とアホネン(29回)の二人だけだ。
5大タイトル獲得数
# | 名前 | 国 |
五輪 |
世界選手権 |
スキーフライング世界選手権 | W杯 |
ジャンプ週間 |
5 | Matti Nykänen | FIN | 3 | 1 | 1 | 4 | 2 |
4 | Simon Ammann | SUI | 4 | 1 | 1 | 1 | |
4 | Espen Bredesen | NOR | 1 | 1 | x | 1 | 1 |
4 | Hans-Georg Aschenbach | GER | 1 | 3 | 1 | x | 1 |
4 | Jens Weißflog | GER | 2 | 2 | x | 1 | 4 |
4 | Kazuyoshi Funaki | JPN | 1 | 1 | 1 | x | 1 |
4 | Gregor Schlierenzauer | AUT | x | 1 | 1 | 2 | 2 |
4 | Thomas Morgenstern | AUT | 1 | 1 | x | 1 | 1 |
3 | Severin Freund | GER | 1 | 1 | 1 |
葛西はジャンプ週間でも最年長記録を立てられるか
> 現在44歳の葛西紀明は、冬季五輪スキージャンプの最年長メダリストだ。葛西は2014年2月のソチ五輪で、個人ラージヒル戦の銀、団体戦の銅メダルを獲得した。
> 葛西は更に、W杯表彰台に上がった最年長ジャンパーでもある。2016年3月4日のヴィスワ戦で3位になった時、43歳272日だった。
> 葛西はW杯最年長優勝記録も持っている。2014年11月29日のルカ戦で優勝した時、葛西は42歳176日だった。
> 葛西は、ジャンプ週間最年長表彰台入り記録を破ることができるかもしれない。現在この記録を保持しているのは、1956年に38歳の誕生日にジャンプ週間で2位に入ったセップ・ブラドル(オーストリア)だ。
> 葛西は、1998年の船木和喜に続き、日本人として二人目のジャンプ週間覇者となれるかもしれない。