01 | Deutschland | 978.8 | ||
02 | Norwegen | 975.2 | ||
03 | Österreich | 959.3 | ||
04 | Japan | 938.0 | ||
05 | Slowenien | 836.2 | ||
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スロベニアのヘッドコーチ、ゴラン・ヤススは嬉し涙をぬぐい、ロベルト・クラニエツは鷲のコスチュームでアンツェ・ラニエセクとスロベニアの無冠王、ペーター・プレウツ、そしてプラニツァのスキーフライング・ジャンプ台に集まった数え切れない観客と、スロベニア国歌を詠唱した。FIS(国際スキー連盟)スキージャンプ・ワールドカップの盛大なシーズン・ファイナルは、期待通りのものとなった。そしてペーター・プレウツは自分と全スロベニアに、今季ワールドカップ15勝目を贈った。
全タイトルの新しい王者となったプレウツが最後のジャンプで241.5mまで伸ばし完璧なテレマークでゴールした時、審判の3人が20点満点を出した時、そしてペーター・プレウツが435.0ポイントで、チームメイトのロベルト・クラニエツとヨハン=アンドレ・フォアファングを抑えて今季15勝目を文句なしで決めた時に、全てのダムが決壊した。
スロベニアの完璧なシーズンファイナル
プラニツァの最終戦は特に主催者の観点からみると、これ以上ないほどの展開だった。
1年前、ユーリ・テペシュ(スロベニア)が優勝して、ペーター・プレウツの勝利を封じたこの場所で、今季ジャンプ週間の覇者で、スキーフライング世界選手権王者で、スキーフライング・ワールドカップ総合優勝者で、ワールドカップ(W杯)総合勝者となったプレウツはまたも実力を見せ、圧倒的な強さに疑問をはさむ余地さえも与えなかった。既にファーストラウンドでプレウツは238.0mを飛び首位に立っていた。
「もの凄いシーズンだった」とプレウツは振り返り、今後については慎重に、「これをもう一度繰り返すのは本当に難しいことだと思う」と話した。
ロベルト・クラニエツは、234.0mと233.0mで合計420.4ポイントとなり、今大会でスロベニア2度目の1・2位独占を完璧に果たし、女子選手も含めたスロベニアチーム全体が賞賛の嵐を浴びている時、このお祭りの主導者であることを示した。締めくくりに、ゴラン・ヤヌス率いるスロベニアチームは国別対抗でも、昨季の勝者ドイツを抑えての2位入賞を喜んだ。
クラニエツは試合後のインタビューで、「ひとつの大会で1位、2位、3位という、すごく良い成績を出せて、とても満足の週末になった。今季のペーター(プレウツ)は素晴らしかった。これ以上は望めないほどだった」と話した。
フォアファング、ノルウェーを先導
国別対抗の1位はもう既に長くからノルウェーと決まっていた。最終戦ではヨハン=アンドレ・フォアファングが、際立ったノルウェーチームの代表として表彰台に上がった。フォアファングは226.0mと、今日の最長飛距離である245.0mのジャンプを決めて405.4ポイントを獲得して3位に入賞した。
「すばらしいシーズンだった。これほどの成功を収めることをできるとは、シーズン前には考えられなかった。最終戦の今日も完璧だった。最後のジャンプは、初めから自分に期待していた通りのできだった」とインタビューに答えた。
その代わり、今シーズンのもう一人のヒーローは表彰台を惜しくも逃したことになる。葛西紀明は、17日(木)のプラニツァ第1戦でW杯個人戦通算500試合出場を達成したが、今回は227.0mと231.5mで、フォアファングにわずか1.2点足りず4位になった。
スロベニア・ノルウェー・日本のお祭りをケネス・ガグネス(ノルウェー)が5位に続いて綺麗にまとめた。
昨シーズンはスキージャンプ劇場のメインアクターだったオーストリアとドイツだが、20日の最終戦では脇役に甘んじた。
ミヒャエル・ハイボック(オーストリア)は、結局ケネス・ガグネスとのW杯総合3位を巡る戦いに負け、今日の最終戦では6位に終わった。
セヴェリン・フロインド(独)は事前にW杯総合2位は確保していたが、前年の総合優勝者としては、最終戦の7位という結果は、ドイツチームが国別対抗で3位になったのと同じぐらい不満の残るものだっただろう。
喜びのアマン
それに対し、心の底から喜ぶことができたのはもう一度、シモン・アマン(スイス)だった。ファイナルラウンドで238.5mを飛び、その上、最高で16.5点のアマン的着地を完璧に決めた。オリンピック金メダル4冠のアマンは8位に入り、ファンは嬉しそうなアマンを見ることができた。
世界記録保持者のアンダース・ファンネメル(ノルウェー)は、今日の試合で9位を確保し、総合成績でも10位の座を獲得した。これで総合成績トップ10のうちに4人目のノルウェー選手となった。
シュテファン・クラフト(オーストリア)は、今シーズンを手堅い10位入賞で終了した。
リヒャルト・フライターク(独)は、最後のジャンプで期待されていた表彰台入りを逃し、11位で終幕となった。ダニエル=アンドレ・タンデ(ノルウェー)は既に気持ちは打ち上げパーティに傾いたようで、12位でも機嫌を損ねることはなかった。
ユーリ・テペシュは、今回はファンをがっかりさせたくなかったようで、害のない13位となった。30歳の日本の「若手」、伊東大貴は14位だった。
クルチェク、最後の出番
ポーランドのヘッドコーチとして最後のお役目を果たしたルカス・クルチェクにとっては、特に新しい経験はなかった。マチェイ・コットが、アンダース・スティエルネン(ノルウェー)、竹内択、ロマン・コウデルカ(チェコ)を抑えてポーランドチームトップの15位に入り、カミル・シュトッホは21位で今季は最後まで活躍した過去を振り返るばかりだった。
それに対し機嫌良く休暇に入れるのは、20位だったヴァンサン・デスコンブ=セボア(仏)で、自己最高記録を立て、W杯総合28位でシーズンを締めくくった。
7,202ポイントという印象深い得点数で、ノルウェーは国別対抗総合優勝を決めた。2位のスロベニアが5,760ポイント、3位のドイツは5,409ポイントで続いた。
新記録のプレウツ
しかし、「2,303点」の方が今シーズンを代表する数となるだろう。これはペーター・プレウツが、グレゴア・シュリレンツァウアー(オーストリア)の旧記録を粉々にした、W杯総合得点の新記録だ。プレウツは、今シーズンの個人戦全29試合のうち15試合で優勝した。これも新記録だ。これ以上のW杯総合優勝は望めないだろう。
総合2位はタイトルを剥奪されたセヴェリン・フロインド(1,490点)、3位にはケネス・ガグネス(1,348点)が続いた。