01 | Hoerl, J. | 285.3 | ||
02 | Paschke, P. | 277.8 | ||
03 | Tschofenig, D. | 273.8 | ||
04 | Kraft, S. | 273.1 | ||
05 | Deschwanden, G. | 259.7 | ||
全リザルト » |
国際スキー連盟(FIS)が、中止が決定された来週末(2/5~6)のワールドカップ女子ルシュノフ大会の代替戦は実施しないと、29日(月)に公式発表した。
これにより、世界トップの女子スキージャンパーたちは予定より1週間早く今シーズンを終えることになった。かなり気温が高くなっているせいで次の週末(2月5~6日)に予定されていたルーマニア、ルシュノフでのシーズン最終戦は中止を余儀なくされた。そのため、2月27~28日に行われたアルマトイ大会(カザフスタン)が女子ジャンプ2015/16シーズンの最終競技会となった。 総合成績上位の表彰式は、プラニツァ(スロベニア)で開催される男子のシーズン最終大会の枠内で行われることになる。
当サイト、ベルクッチ(Berkutschi)がこの決断についてFISレースディレクターの吉田千賀に話を聞いた。
Berkutschi:吉田千賀さん、今シーズンが予定を繰り上げて終了することについてどう思いますか?
吉田千賀:もちろんとても残念なことで、選手たちにとっても、ファンやルシュノフの大会運営陣にとっても悔しいことだと思います。ルシュノフの組織委員会はかなりの労力をかけて先週のノルディックスキージュニア世界選手権をやりとげることができましたが、それはこの天候条件では相当大変なことでした。この先ルシュノフの陽気は続くとの予報で、来週末までジャンプ台を競技ができるように維持するのは不可能だということになりました。ここ数年の経験から、ルシュノフの運営チームなら、何かしらの可能性さえあればやり遂げることができると分かっています。それでも、とにかく無理だったということです。スポーツ的観点からみると、ワールドカップ女子の総合成績は既に決まっていました。早くもアルマトイ大会の前には高梨沙羅がダントツで、総合2位のダニエラ・イラシュコ=シュトルツ(オーストリア)に抜かされる心配がなく首位についていました。そのため最終大会が中止になっても、この冬のワールドカップ総合成績には大きな影響がないことになります。それがあったので、スポーツの観点からは少なくとも決断しやすかったと言えます。
Berkutschi:最終戦を行う他の開催地をみつけることはできなかったのでしょうか?
吉田:26日(金)に中止が決定された時点から週末一杯、私たちはたくさんの大会主催者たちと話しました。競技用に整備されたノーマルヒルがあることが前提条件でした。どこも温暖な気候のため、その条件を満たせるのは2~3ヶ所しかありません。その候補地にしても、沢山の国のチームが参加し数々の段取りが必要なこのような大きな大会を1週間にも満たない期間で準備するのは難しく、移動や技術的な問題で最終的には不可能ということになりました。
これにより、19試合が予定されていたスキージャンプ女子のワールドカップシーズンは17試合をもって、繰り上げて終了することになった。
1,610ポイントの高梨沙羅が、昨季の総合勝者ダニエラ・イラシュコ=シュトルツ(1,139点)とスロベニアのマヤ・ヴティッチ(908点)を抑え、シーズンを終えた。
19歳の高梨は、個人戦全17試合のうち14勝を挙げ、表彰台入りを逃したのはたったの1度だけだった。
ダニエラ・イラシュコ=シュトルツは今季2勝を果たし、表彰台には合計11回上がった。
マヤ・ヴティッチはスロベニア・リュブノ戦でワールドカップ初優勝を飾り、合計7回表彰台を挙げた。
他に表彰台に上がったのは、オーストリアチームのジャックリーン・ザイフリーツベルガー、エヴァ・ピンケルニッヒ、キャラ・ホルツル、ノルウェーのマーレン・ルンドビー、ロシアのイリーナ・アヴァクモヴァ、スロベニアチームのエマ・クリネッチとスペラ・ロゲリ、そして日本の伊藤有希だった。
国別対抗成績では、昨季もとったタイトルをオーストリア女子が防衛することができ、合計2,886ポイントで日本を2位(2,565点)、スロベニアを3位(2,290点)に抑えた。
—————————————————
プロフィール:吉田千賀
2011年からFISスキージャンプ女子レースディレクターをつとめる。
東京出身の吉田は、1992年に大学での勉強のために渡欧。故国日本で行われた1998年冬季長野オリンピックを機にスキージャンプとのつながりができ、1999年から全日本ジャンプチームでの仕事を始めた。
2008年より国際スキー連盟(FIS)の女子ジャンプを主導している。