01 | Deutschland | 1097.4 | ||
02 | Norwegen | 1075.1 | ||
03 | Österreich | 1065.9 | ||
04 | Slowenien | 1034.8 | ||
05 | Japan | 875.1 | ||
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3/22(日)、スロベニア・プラニツァで行われたスキージャンプ男子ワールドカップ最終戦はかなり劇的な展開となり、ユーリ・テペシュ(スロベニア)が優勝した。
テペシュは、230.5mと244.0mのジャンプで合計436.4ポイントをマークし、同国のペーター・プレウツと世界チャンピオンのルネ・ヴェルタ(ノルウェー)を抑えての勝利となった。最後のジャンプでテペシュは、金曜(2/20)の個人戦でのプレウツ同様、全5人の審判から20点満点の評価を受けた。
しかし、この勝利によってテペシュは、チームメイトのペーター・プレウツの総合優勝を阻止してしまった。全31試合が終わった後、プレウツとセヴェリン・フロインド(独)は合計1729点で同点となった。フロインドは今日の最終戦では7位に終わったが、シーズン全体の個人戦優勝数で勝っていたため、総合優勝のクリスタルトロフィーを手に入れた。
プレウツは1本目で236.5mのジャンプを決め、ファーストラウンドが終わった時点で首位で折り返し、総合優勝に肉薄していた。ファイナルの233.5mでは最終的に少しだけ足りなかった。今日の勝利にも総合優勝にも、わずか2.8点差で手が届かなかった。
ルネ・ヴェルタは、230.5mと226.5m、計418.2ポイントで3位に入り、スキーフライング戦で自己2度目の表彰台を果たした。
再び安定のクラフト
シュテファン・クラフト(オーストリア)は、またもコンスタンツの見本のようなパフォーマンスを見せ、2本とも229.5mのジャンプで計415.7ポイントを獲得し4位に入賞した。
カミル・シュトッホ(ポーランド)は、1本目で235.0mを出し2位についていたが、最終ジャンプの222.5mで計412.5ポイントとなり5位で、表彰台を逃した。
ミヒャエル・ハイボック(オーストリア)は、410.1ポイントで6位となり、優秀な成績でのシーズン終幕を喜んだ。
フロインドにはハラハラの最終戦
セヴェリン・フロインドは409.9ポイントで7位につき、ドイツのファンにとっては正真正銘のスリルに満ちたファイナルとなった。26歳のフロインドは、このプラニツァ大会では金曜も土曜(3/20、21)もここ数週間の好調さを見せられず、今日も222.5mと226.0mで明らかに不満足の結果となった。もしフロインドが8位になっていたとしたら、総合優勝への希望はついえていたことになる。しかし、フロインドは少なくともグレゴア・シュリレンツァウアー(オーストリア)を自身より下位に抑えることができた。プレウツが最後のジャンプを終え、フロインドの総合優勝が決定した時、チームメイトが駆け寄り感激していたが、フロインド自身は何が起こったのかを把握するのに時間がかかったようだ。
葛西がシュリレンツァウアーより上位
ベテラン葛西紀明は405.5ポイント、8位の成績で今シーズンを終えた。グレゴア・シュリレンツァウアーは401.0ポイントで9位に続いた。
10位はピオトル・ジーラ(ポーランド)が391.5ポイントで手にした。
2月に世界記録を打ち立てたアンダース・ファンネメルだが、プラニツァでは最終日になっても、いつも得意とするフライングの本領を見せることができず11位に終わった。
伊東大貴は、開催地のヒーロー、ロベルト・クラニエツを抑え、12位についた。
ヤルコ・メエッテー(フィンランド)は健闘の14位で今季を締めくくり、世界ジュニア王者のヨハン=アンドレ・フォアファング(ノルウェー)は15位だった。
16位だったマヌエル・フェットナー(オーストリア)と20位のヴァンサン・デスコンブ=セボア(仏)にとってはワールドカップ最終戦で上位30位に入ったことが既に好成績と言えるだろう。
ドイツがネイションズカップを手に
ドイツ人選手は、最後に必要なポイントをリスの様に集め、国別対抗での優勝を決めた。ミヒャエル・ノイマイアー、マルクス・アイゼンビッヒラー、リヒャルト・フライタークがそれぞれ19位、22位、23位に入り、国別2位のノルウェーに37点差でからくも逃げ切った。
ロマン・コウデルカ(チェコ)は自己最高成績を出した今季を24位で終了し、グレゴア・デシュヴァンデン(スイス)は27位で終わった。
ノルウェーチーム、僅差で及ばず
2014/15シーズンの大いなる勝者はドイツチームとなった。
セヴェリン・フロインドは、イェンス・ヴァイスフロッグとマーティン・シュミット以来、ドイツ史上3人目のワールドカップ総合優勝を果たしたことになる上、ドイツチームとしても史上2度目のネイションズカップ優勝となった。
総合2位になったペーター・プレウツにとっては、スキーフライング総合優勝の小さいクリスタルトロフィーが少しは慰めになるだろうか。
フロインドとプレウツに続き、シュテファン・クラフトが1578ポイントで総合3位、アンダース・ファンネメルが1161ポイントで4位、そのわずか4点差でミヒャエル・ハイボックが5位に続いた。
総合6位は1137ポイントの葛西紀明、その24点差でロマン・コウデルカが7位に入った。
ルネ・ヴェルタ、カミル・シュトッホ、グレゴア・シュリレンツァウアーが総合成績トップ10におさまった。
オーストリアが表彰台へ
国別対抗(ネイションズカップ)ではオーストリアが、スロベニア、日本、ポーランドを抑え、3位についた。
全体で15ヶ国、88人の選手がワールドカップ・ポイントを獲得することができ、その中にはブルガリア、米国、韓国の選手も入っていた。
今季、最高額の賞金を得たのは、総合優勝のセヴェリン・フロインドで合計198,900スイスフラン(約2千4百50万円)、ペーター・プレウツは7,000スイスフラン少なく、シュテファン・クラフトは168,300スイスフランを獲得した。