01 | Paschke, P. | 317.1 | ||
02 | Tschofenig, D. | 309.2 | ||
03 | Ortner, M. | 307.1 | ||
04 | Kraft, S. | 306.0 | ||
05 | Hoerl, J. | 300.9 | ||
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ドイツ、オーバースドルフで始まった第62回ジャンプ週間だが、初戦から誰もが驚く結果となった。25,500人の観客が見守る中、オリンピック4冠のシモン・アマン(スイス)が優勝をつかんだ。世界チャンピョン、アンダース・バルダル(ノルウェー)にとって、ジャンプ週間での初勝利はまた持ち越されることになった。とは言え2位に着いて、続く試合への好スタートとなったのは間違いない。同点3位には思いがけず、ペーター・プレフツ(スロベニア)とトーマス・ディートハルト(オーストリア)が入った。
最も優勝が期待されていたグレゴア・シュリレンツァウアー(オーストリア)は9位、カミル・ストッホ(ポーランド)は13位に終わった。トップのアマンにそれぞれ20点・30点の差がついてしまい、二人とも総合優勝は今のところ遠い目標だ。
シモン・アマンにとっては、これがジャンプ週間の試合での全2回目の勝利となった。「今日は僕達ジャンパーにとってかなり厳しかった。昼頃にはアドレナリンが出尽くしたと思った。最初から140mのジャンプが出ていたし、とにかく前に進みたかった。僕はずっと前向きでいられたし、ファーストラウンドでは、今季最初で最高の試みを見せられた。2回目ではスキー板に多少の揺れが出た。緑のラインが目に入ったけど、越えられたかは分からなかった。アンダース・バルダルはいつもすごく綺麗な着地をしていたからね。最後は1位と表示されたのが見えて、ただただ嬉しかった。拍手喝采はすごかった。新人の時から変わらず今も同じようにスキージャンプを楽しめるというのは大きな幸運だと思う。しかもそれを2万5千人ものファンと分かち合えるというのは素晴らしいこと。これ以上盛り上がり様もないぐらいだけど、ビショフスホーフェンまでこの興奮が続くかみてみよう。」と語った。
アンダース・バルダルも今日の成果に満足そうだ。「僕にとって良い日だった。2回とも完璧とは言えなくても良いジャンプができた。表彰台に届くことを祈っていたけど、最終的にそれもかなった。僕にとって条件はそれほど難しくはなかったけど、このジャンプ台は変わりやすい風にはデリケートだからね。ジャンプ週間の総合優勝についてはまだまだ考えてもいないよ。一つずつ試合をこなしていくのみ。このポイントがブショフスホーフェンで加算されるだけだ。」と冷静だ。
ペーター・プレフツは、「表彰台に今日上れるなんて思ってもいなかったから余計嬉しい。今日の試合は風がコロコロ変わって難しかった。ファーストラウンドでは風の運に恵まれて、それを活かすことができた。これまで僕が達成した表彰台はプラニカでの一回だけ。ここでの雰囲気は全く違う!」と、自分の成果に驚いていた。
トーマス・ディートハルトは、「この表彰台に立てるなんて信じられない!これが自分の事だなんて、言葉に表せないぐらい。風向きがよく変わってちょっと難しい試合だったけど、僕には問題なかった。今僕がなんでこんなに好調なのかは自分でも良く説明できない。何でも簡単にできる感じがするけど、本当になんでか分からない。」と、試合の後、気を呑まれた感じだった。
アマンはファーストラウンドから、今日の3番目の飛距離139.0mを見せ、トップでファイナルに臨んだ。ファイナルの133.0mで合計301.9ポイントを得て、2位のバルダル(133.0m、133.5m)に4点差で勝った。ペーター・プレフツが139.5mと134.0m、ディートハルトが139.0mと134.5mで同点の297.3ポイントだった。トーマス・モルゲンシュテルン(オーストリア)は、132.0mと134.5mの好成績だったが、わずか0.5ポイント差で表彰台を逃した。最年長参加者の葛西紀明(日本)は133.0mと130.5mを出し、2.3ポイント差で6位となった。
オーストリアは、更にミヒャエル・ハイボックが284.6ポイントで7位、グレゴア・シュリレンツァウアーが281.6ポイントで9位に入り堂々のチーム成績をあげたが、タイトル保持者のシュリレンツァウアーとしては思うような結果が出せなかった。
今日のドイツ・チームのトップは予想外のマリヌス・クラウス(22歳)で、282.0ポイントで8位に入賞した。優勝候補のセヴェリン・フロインドは279.3ポイントで、同郷のミヒャエル・ノイマイヤー(274.2ポイント)を抑え、辛くもトップ10位に入った。
ドイツ・チームのアンドレアス・ヴェリンガーは29位で1位のアマンとの差が60ポイントも開いてしまい、リヒャルト・フライタークはファイナル出場も逃し、ジャンプ週間優勝は遠い夢となった。これまで強かった日本チームも、葛西を除けば竹内択が12位、伊東大貴が16位と、これまでのシーズン成績はどこへやら、だ。
優勝の最有力候補と見られていたカミル・ストッホ(ポーランド)だが、ファーストラウンドで既にうまくいかず、ファイナルで26位から13位まで追い上げたものの、272.0ポイントでジャンプ週間総合でかなりの遅れをとってしまった。他のポーランド勢も、クレメンス・ムランカが14位、ヤン・ジオブロが17位、ピョトル・ジッラが24位と、総合優勝を争う土俵に上がれなかった。
ノルウェー勢にとっては、今季これまでの試合成績を裏打ちするものだった。アンダース・バルダルの後は大きく開き、やっと21位にトム・ヒルデが入り、去年は総合2位でジャンプ週間総合優勝もしたアンデシュ・ヤコブセンはなんと30位だった。
優勝記録保持者ヤンネ・アホネン(フィンランド)は25位で、6回目のジャンプ週間総合優勝の望みが薄くなってしまったが、昨日19歳になったばかりのチームメイト、ヤルコ・マエッテーが驚きの23位となった。
カナダのマッケンジー・ボイド=クローズは26位で、3回連続でW杯ポイントを追加した。
ジャンプ週間は、明日の月曜(12/30)は一日休みとなり、12/31(火)にガルミッシュ=パルテンキルヒェン(独)で行われる元旦ジャンプの予選に続く。