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作山憲斗:「トップ30には入りたい」

作成: 30.11.2015 23:42 / sb

インタビューシリーズ「Berkutschi-Talk(ベルクッチ・トーク)」では、スキージャンプの舞台で活躍する現役の選手・関係者との対談をお伝えしている。
今回のターゲットは、作山憲斗(25歳)だ。

25歳の作山憲斗は、ジャンプ界ではもう若手とは言えないが、この夏、多くのファンにとって新顔としてお目見得した。昨年は散発的なワールドカップ(W杯)参戦だったが、夏のFISグランプリではチャンスを生かし、白馬大会では自己初の個人優勝を飾ることができた。グランプリ総合優勝を決めた作山は、日本のワールドカップ・チーム参戦メンバーの枠を獲得した。しかしドイツ、クリンゲンタールで行われたW杯個人開幕戦では本戦出場を逃した。

 

Berkutschi:大活躍だった夏を経験したあと、W杯シーズンの皮切りは思ったようにはいかなかったですが、クリンゲンタール大会団体戦での満足度はどうでしたか?また、個人戦で予選敗退した原因をどうとらえていますか?
作山憲斗:団体戦では自分のやるべき事はやったと思っています。2本とも大きなミスもなく良かったと思います。個人戦ではかなり難しい条件で飛ばなくてはで、それはどうしようも無いことでした。それについては考えすぎないように心がけています。次はもっと良い条件下でジャンプできることを願っています。

Berkutschi:ノルウェーのルカ大会のように悪天候で試合ができないような時はどうやって過ごしていますか?
作山:少しランニングにいって、落ち着いていられるように努めています。それには洗濯するのがすごく効きます(笑)。

Berkutschi:FISグランプリの総合優勝を果たし、とても良い夏になりました。この成果をどう見ていますか?
作山:この夏は自己にかなり厳しくし、自分自身にプレッシャーをかけていました。もっと冷静でいられることが重要で、その点の訓練をしました。 もちろん鍛錬も必要だけれど、ちょうど良いバランスをみつけるよう努力が必要でした。

Berkutschi:この夏のかなりの好成績には自分でも驚きましたか?
作山:すごくびっくりしました。こうなるとは思ってもいませんでした。この成功を受けて当然求められる期待も高くなりました。特に自分自身が求めるものが大きくなり、それが余計難しい点でもあります。

Berkutschi: プレッシャーをやり過ごすのにどれだけ心がけていますか?同じチームの中でもとても強いライバルがいるじゃないですか。
作山:私たちのチームでは、葛西紀明、竹内択、伊東大貴が一番強いジャンパーだというのは確実でしょう。団体戦ではこの3人はいつも参戦しています。4人目は頻繁に変わっています。私も時々その4人目になっています。それについてはあまり考え過ぎないようにしています。僕達はチームとして強くありたい。そこにライバル意識はありません。もしそう考え出してしまったら、多分僕は自分自身にブレーキをかけてしまってうまくいかないと思います。

Berkutschi:葛西選手のような経験豊富なジャンパーが、若手の選手を助けることは可能でしょうか?
作山:もちろん葛西さんは折に触れアドバイスをくれます。でも若手選手も先輩になっていきます。自分自身も、もっと若いジャンパーを手助けできるように努めています。誰かに依存することなく、自分で経験を積んでいくことが大事だと思います。

Berkutschi:日本チームはW杯開幕前の週まで自国で過ごしましたか。それとも早めにヨーロッパに来ていましたか?
作山:最後のトレーニング期間は私たちは僕の故郷である長野で過ごし、かなり沢山のフィジカルトレーニングをこなしました。ヨーロッパに来たのはクリンゲンタールでの開幕戦の直前でした。

Berkutschi:日本ではもう雪上ジャンプができたんですか?
作山:まだ雪上の着地は無理でしたが、札幌では一週間アイストラックでトレーニングを行うことができました。

Berkutschi:今シーズン、どんな目標を持っていますか?
Sakuyama:僕の目標は、昨年の自己成績を越えることです。コンスタントにポイントを計上していけるようにしたいです。ジャンプが完璧に決まらなくても、上位30位までには入れるようにしていきたい。シーズンの最後はトップ30には入っていたい。もちろん個人戦での自己最高成績を塗り替えたいとも思っています。僕のこれまでのW杯最高成績は18位です。

Berkutschi:FISグランプリ・白馬大会での優勝はどんな意味がありましたか?
作山:とても特別なことでした。僕の家族と彼女も来てくれていました。沢山お祝いしてもらって素晴らしい経験でした。

Berkutschi:今シーズンの一番大事な団体戦はスキーフライング選手権で行われます。日本がメダルを狙えるチャンスはどのくらいだと思いますか?
作山:誰が団体戦に出場できるかもちろんまだ分かりませんが、僕もぜひ参戦したいです。そこで選抜されるようにトレーニングしていきたいと思っています。日本チームがメダル争いに入っていけるように、自分ができる限りのことをしたいと思います。

Berkutschi:インタビューに応じていただき、ありがとうございました。今シーズンのご活躍を祈っています。

Kento Sakuyama beim Grand Prix in Hinterzarten

 

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