01 | Tschofenig, D. | 274.8 | ||
02 | Hoerl, J. | 269.7 | ||
03 | Kraft, S. | 268.0 | ||
04 | Forfang, J. | 264.9 | ||
05 | Deschwanden, G. | 264.4 | ||
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1月6日、オーストリアのビショフスホーフェンで最終戦が行われ、シュテファン・クラフト(オーストリア)が第63回ジャンプ週間の王者となった。前回の試合が終わった時点でクラフト(21歳)が差をつけて総合首位についていたため、今日の試合では3位だったものの、そのまま逃げ切り総合優勝を決めた。これでオーストリアは、ジャンプ週間総合優勝を7年連続で果たしたことになる。
クラフトの一番の強敵はチームメイトのミヒャエル・ハイボックだが、今日もまた緊迫の接戦となった。今日の試合前までは、ハイボックは総合成績で23点クラフトに負けていたが、その差を6点までに縮めたものの総合優勝には届かず、その代わり自己初のワールドカップ(W杯)優勝を飾った。
ハイボックはユーロスポーツ(スポーツ専門TV)の取材に答えて、「正直に言って、ジャンプ週間総合はもう無理だと思っていた。それにはシュテファンが強すぎた。僕のW杯初優勝を祝うのに、こんなに素晴らしい場所はない。」と語った。
今日の試合の2位は日本の葛西紀明で、総合成績ではペーター・プレウツ(スロベニア)に僅差で追いつかず惜しくも総合3位を逃した。
ビショフスホーフェンで際立ったハイボック
ジャンプ週間最終戦が行われたビショフスホーフェンのジャンプ台で、ミヒャエル・ハイボックは137.5mと136.5mのジャンプで観客を魅了した。合計288.4ポイントで、2位の葛西紀明に11.3ポイントの差をつけて、今日の勝利を飾った。42歳の葛西は、132.5mと137.0mを記録した。シュテファン・クラフトは、目に見えて緊張していたものの、133.5mと132.0mで計271.3ポイントを出し3位で今季ジャンプ週間総合優勝を飾り、このジャンプ週間4試合中3度目の表彰台を達成した。
クラフトはユーロスポーツに、「ものすごく緊張した。自分がここで勝って、鷲のトロフィーを手にすることができると分かっていた。今日の2本目のジャンプは結構上手くいったから、ミヒャエル(ハイボック)は更に特別な一本を完璧にこなさなくては無理だと思った。今、表彰式をすごく楽しみにしている。」と話した。
ペーター・プレウツが、133.0mと134.5mでクラフトにわずか0.1点差で4位、アンダース・ヤコブセン(ノルウェー)は、130.5mと136.0mで270.6ポイントを獲得し5位だった。
ペーター・プレウツは、「数日前はまだ総合優勝できる可能性があったとは言え、最終的に総合3位になれてとても嬉しい。僕は今22歳だし、まだまだこれから色々達成できる。でも今日の勝者は僕より若いんだけどね。」とユーロスポーツで語った。
インスブルック戦の勝者、リヒャルト・フライターク(独)は265.1ポイントで6位になり、期待していた表彰台は果たせなかったものの、W杯優勝記録保持者のグレゴア・シュリレンツァウアー(オーストリア)を0.5点差で7位に抑えた。
セヴェリン・フロインド(独)は257.9ポイントで8位、アンダース・ファンネメル(ノルウェー)は248.4ポイントで9位に続いた。
アマン転倒で騒然
シモン・アマン(スイス)が、オーバストドルフ戦の時と同じように着地でコントロールを失い転倒し、騒然となった。数分の処置の後、何とか自力で退場することができた。アマンは合計246.7ポイントで最終的に10位に入った。ネイツ・デツマン(スロベニア)は11位、ミヒャエル・ノイマイアー(独)も12位で、両者健闘のジャンプ週間最終戦となった。
ロマン・コウデルカ(チェコ)は、クリスマス前は大勢からジャンプ週間総合優勝の最有力候補と見られていたが、最後もあまり上手くいかず13位だった。ダニエル=アンドレ・タンデ(ノルウェー)が14位、カミル・シュトッホ(ポーランド)がトップ15を締めくくった。
ディミートリー・ヴァシリエフ(露)は今日の21位で、ジャンプ週間総合15位を確保し、ロシアチームにとっては上々の好成績となった。それに対し、アンダース・バルダル(ノルウェー)は22位、イェルネイ・ダムヤン(スロベニア)は28位、ロベルト・クラニエツ(スロベニア)が29位と、それぞれ期待ほど上位につけなかった。
葛西、僅差で表彰台を逃す
ジャンプ週間総合4位になった葛西紀明は、総合トップ3にわずか2.4ポイント足らなかった。アンダース・ヤコブセン(ノルウェー)は総合1060.1点で5位だった。
ドイツ勢トップは6位のリヒャルト・フライタークだったが、勝者に50点もの差をつけられてしまった。
フライタークは、「最後にもう一度ちゃんとしたジャンプを見せられて良かった。このジャンプ台は僕にとって挑戦だったけれど、今日はとても満足している。ジャンプ週間全体で見ると、残念ながら半分のジャンプしか上手くできなかった。これでは、最上位につくにはとても足りなかった。」と振り返った。
グレゴア・シュリレンツァウアーは、今季ジャンプ週間を総合7位で終え、セヴェリン・フロインドが8位、ロマン・コウデルカは9位だった。ソチ五輪ダブル金メダリストのカミル・シュトッホは、怪我の欠場の後、このジャンプ週間4戦が今季初出場となったが、注目に値する10位に入った。
シュテファン・ライエ(独)は、W杯の新顔としてジャンプ週間をスタートしたが、ビショフスホーフェンは26位で、総合では大健闘の14位となった。ヴィリンゲン出身のライエは、「ジャンプ週間中の休暇はもちろん普通のW杯よりずっと短い。ここのジャンプ台ではあまり上手くいかなかった。」と試合後に語った。
ドイツのヘッドコーチ、ヴェルナー・シュスターは、ドイツチームの総合成績について、「今回は難しいジャンプ週間だった。始まる前の高い期待は妥当だったと思う。その期待に応えられない部分もあったが、頑張って持ち直した。それをポジティブに受け止めたい。あの二人のオーストリア選手はここでとても良く支え合っていて、我々には太刀打ちできなかった。」
満足のクッティン
オーストリアのヘッドコーチ、ハインツ・クッティンは、「これはチーム全体の厳しい努力の賜物。各選手が他の人のために喜び合えるチームにできて、とても誇りに思っている。ミヒャエル(ハイボック)とシュテファン(クラフト)がここで成し得たことは、予定してどうこうなることでは、とてもなかった。とにかく起こった。二人とも素晴らしくやりとげてくれた。」と喜びを語った。
昨シーズンの覇者、トーマス・ディートハルト(オーストリア)は総合16位、シモン・アマンはオーバストドルフとビショフスホーフェンで転倒したにも関わらずまずまずの17位だった。