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W杯男子ルカ大会第2戦 小林陵侑が圧勝

作成: 25.11.2018 19:09 / sk

11月25日(日)の夜、ワールドカップ男子ルカ大会(フィンランド)で第2試合が行なわれ、小林陵侑が前日の第1戦に続いて優勝し、現在絶好調であることを証明した。小林は、五輪金メダリストの二人、アンドレアス・ヴェリンガー(独)とカミル・シュトッホ(ポーランド)を2位・3位におさえて勝利を決めた。

ここ数年来のスキージャンプの試合の中でも、これ程スリリングな試合はなかっただろう。世界トップクラスの目白押しで、最後は日本から堂々と登場の新しいフリーガー、小林陵侑が締めた。

2018年ルカ大会日曜のスキージャンプは、観客の記憶に長く残ることになるはずだ。
ファイナルラウンドで次々と大ジャンプが繰り広げられ、その上、上位3人による劇的な展開が最後まで続いた。

まずオリンピック金メダル3冠のカミル・シュトッホ(1本目で3位)がトップクラスの大飛翔を144mまで伸ばし、直後に続くアンドレアス・ヴェリンガーに、もの凄いプレッシャーをかけた。
ヴェリンガーは驚くべき精神的強さを見せて、マジックジャンプを決めた。ルーポルディング出身のヴェリンガーは、更に伸ばして145.5mで着地した。信じられない。
これでヴェリンガーが首位を奪い、同時に平昌オリンピック以来のスランプからの脱却を果たした。ヴェリンガーが2位以上に入ることはこれで決まった。
あとジャンプ台の上に残るのはただ一人、第1ラウンドの首位、そして前日の勝者、小林陵侑だけだ。興奮はいやがおうにも高まる。小林がここでヴェリンガーから首位の座を奪うには、同じく完璧なジャンプを決めなくてはならない。
その上、日本のヘッドコーチ、宮平秀治が小林のゲートを二つ下げたことによって更に何倍も緊張が高まった。シュトッホやヴェリンガーがスタートしたゲート10からではなく、小林はゲート8からスタートすることになるのだ。

小林がスタートバーを離れた時、完璧な静けさだった。助走距離を短くしたのにも関わらず、信じられないジャンプが出た。小林は早めに着地せざるを得なかったが、それでもヒルレコードに並ぶ147.5mまで伸ばして歴史にそのジャンプを刻んだ。2位のアンドレアス・ヴェリンガーに22点もの差をつけて圧勝した。

22歳の小林陵侑は、たった1日前にワールドカップ(W杯)初優勝を飾ったばかりの選手がとても見せられないような大花火を披露してくれた。
「本当に信じられない」と、小林陵侑は言葉がみつからない様子だった。今年の夏、FIS(国際スキー連盟)グランプリの日本・白馬大会で2勝を挙げた22歳の小林は、自分自身の強さに面食らってしまったようだ。

 

アンドレアス・ヴェリンガーは、「良い試合だった。自分のジャンプと成績に本当に満足している。僕にとって、大きな前進となった。今週末のこの大会で表彰台に上がれるとは思っていなかった。良い方向に向かっていると思うし、2位に入賞できて本当に嬉しい」と話した。

カミル・シュトッホは前日の2位に続き、ルカでの2試合目でも表彰台入りを果たし、「今日は素晴らしい試合だった。今週末のここルカでの自分の3本のジャンプに、とても満足している。高いレベルのジャンプを飛べたと思うが、もっと良くできるはず」と、試合後のインタビューに答えた。

ドーメン・プレウツは土曜の第1戦に続き再び4位となり、今回もスロベニア勢のトップだった。同チームのティミ・ザイツも11位で、またも納得のパフォーマンスを見せた。
ドイツからはアンドレアス・ヴェリンガーの他にも、シュテファン・ライエが6位、カール・ガイガーが8位で、更に2人がトップ10入りした。リヒャルト・フライタークも14位で、ドイツチームは再び好成績を収めた。


ロバート・ヨハンソンは7位で、土曜と同じくノルウェー勢のトップだった。同胞のヨハン=アンドレ・フォアファングも9位で好成績となった。
オーストリアにとっては、今日も望むような展開にはならなかった。ヘッドコーチ、アンドレアス・フェルダーが率いるオーストリアチームの今日のトップは10位のシュテファン・クラフトだった。グレゴア・シュリレンツァウアーは、昨日は12位でオーストリア勢トップだったが、今日はミヒャエル・ハイボックと共に予選敗退となった。

今日驚きの活躍を見せたのは、エストニアの若手、アルティ・エイグロだった。19歳のアイグロは1本目が終わった時点で13位につけていた。その順位は少し落としたものの、最終的に19位となり、ダントツの自己最高成績を収め、初のW杯ポイント獲得を果たした。

 
W杯総合成績では、小林陵侑が260ポイントで引き続き首位、2位がカミル・シュトッホ(190ポイント)、3位がピオトル・ジーラ(145ポイント)となっている。

来週末(12月1・2日)のワールドカップ大会はロシアのニジニ・タギルで開催される予定だ。

 

全リザルト(PDF)

 

※注)基本的な表記時間は中央ヨーロッパ時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。

Ryoyu Kobayashi

 

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統計

最長不倒
147.5m
Kobayashi, Ryoyu (JPN)
最短ジャンプ
83.5m
Stjernen, Andreas (NOR)
平均飛距離
124.4m
K点越えジャンプ
81.2%
ネーション数
14
トップ10のネーション数
6
トップ30のベストネーション
6
Deutschland
Kobayashi, Ryoyu
24.11.18
Ruka
Japan
24.11.18
Kobayashi, Ryoyu (JPN) Ruka