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W杯男子エンゲルベルク大会 ファンネメルが優勝

作成: 16.12.2017 18:50 / sk

スキージャンプの2017/2018シーズンは驚きの連続だ。12月16日(土)、ワールドカップ男子エンゲルベルク大会(スイス)で1試合目の個人戦が行なわれ、アンダース・ファンネメル(ノルウェー)が優勝し、これで今季の個人戦6試合目にして5人目の優勝者を出したことになる。今日2位だったリヒャルト・フライターク(独)だけは今冬2度優勝している(ニジニ・タギル戦とノイシュタット戦)。3位はポーランドのカミル・シュトッホだった。

僅差で優勝を決めたファンネメル
ファンネメルの優勝は考えうる限りギリギリのものだった。26歳のファンネメルは133mと127.5mのジャンプで計253.6ポイントを獲得し、フライタークにわずか0.1点差だった。
本日の勝者、ファンネメルは、「今日は自分でもとても驚いた。この冬が始まってからずっとトップに近づいている感じがしていた。でもこれまでは条件に恵まれなかった。今日は何もかもがぴったり合った。僕は今日一日中、良い感触を持っていたけれど、優勝できるとは誰も考えていなかったと思う。自分でも考えていなかった。今日はチームのみんなとほんの少しだけお祝いするつもり。妹も今ここに来てくれているから、今晩会えるようにしたいと思っている」と、喜びを伝えた。


リヒャルト・フライタークは今日の2位入賞で、ワールドカップ(W杯)個人総合得点で首位の座を守り、総合2位のアンドレアス・ヴェリンガー(同じく独、今日の6位)との差を広げることができた。
フライタークは、当試合の勝者をたたえて、「今日のアンダース(ファンネメル)のジャンプは素晴らしかった。もちろん0.1点差というのは本当に小さな差だけど、彼は勝つべくして勝ったと思う。カミル(シュトッホ)も今日は好ジャンプを飛んで、頂点への道を戻ってきていると僕は確信している。今日の2位という成績を出せてとても嬉しい。この試合では沢山の選手がとても良いジャンプを飛んで、みんなが僅差だった。ものすごい雪の量だったのにも関わらず、試合を可能にしてくれた多くの人に深く感謝したい」と、インタビューに答えた。


上位のシュトッホ、好調のポーランド
シュトッホは、「今日は難しい試合だった。この難しい条件の中で2本とも良いジャンプを決められて嬉しい。今回の表彰台入りは僕にとって大きな成功と言える。上からスタートする時に、雪でインランでのスピードが遅くなって、ランディングゾーンが柔らかくなっているのを考えるのが難しかった。全体的には最高レベルの試合だった。風は強くはなかったけれど、差が詰まっているというのもあって、個々のジャンプには影響を及ぼした」と、試合後に説明した。
シュトッホの他にも、ダヴィド・クバツキーが8位、ピオトル・ジーラが10位、マチェイ・コットも17位でポーランドは好成績を収めた。


絶好調のノルウェー
ノルウェー勢は、今日の勝者であるファンネメルに並んで、ダニエル=アンドレ・タンデとハウヴォル=エグナー・グランルードも4位と5位、ロバート・ヨハンソンが9位で好調だった。
そんな中で不運だったのは、ヨハン=アンドレ・フォアファングで、トライアルラウンドの時に転倒し、膝の痛みを訴えて試合出場を見合わせようと思ったほどだった。その後やはり参戦することに決めたものの、転倒の影響もあったのだろうが31位に終わった。アンドレアス・スティエルネンは1本目で転倒したが、19位に入った。


引き続き順調な小林潤志郎
ポーランド・ヴィスワ戦で優勝した日本の小林潤志郎は、シーズン開幕戦の勝利が偶然ではなかったことをまた証明した。小林は最終的に7位に入ったが、もっと上を狙えたかも知れない。ファーストラウンドで2位についていたが、現在のひしめき合う上位の中でその座を守れなかった。


ドイツ、納得の出来
ドイツのジャンパーは、2位のリヒャルト・フライタークを筆頭に、またもかなりの好調さをみせた。アンドレアス・ヴェリンガーは1本目の21位から、ものすごい追い上げで6位にまで上ってきた。カール・ガイガーとマルクス・アイゼンビッヒラーも11位と12位で、再度納得の成績を収めた。シュテファン・ライエとピウス・パシュケも25位と27位でW杯ポイントを加算することができた。若手のコンスタンティン・シュミットは33位だった。


上位を逃したオーストリア
オーストリアは今日は上位には食い込めなかった。シュテファン・クラフトは前日の予選で1位について、ヘッドコーチのハインツ・クッティン率いるオーストリアチームに、やっと今季初の優勝をもたらしてくれるかと期待が高まったが、13位が最高成績だった。それでも、シュテファン・クラフトはミスした1本目の20位から13位まで追い上げることができた。ミヒャエル・ハイボックは15位だった。


個人総合首位の座を強固にしたフライターク
W杯個人総合では、リヒャルト・フライターク(450ポイント)が2位のアンドレアス・ヴェリンガー(359ポイント)とダニエル=アンドレ・タンデ(ノルウェー、330ポイント)との差を広げた。

 

W杯エンゲルベルク大会、2試合目の個人戦は12月16日(日)14:00(日本時間22:00)から開催される予定だ。

 

全リザルト

 

※注)基本的な表記時間は中央ヨーロッパ時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。

 

統計

最長不倒
133.5m
Wellinger, Andreas (GER)
最短ジャンプ
99.0m
Romashov, Alexey (RUS)
平均飛距離
120.4m
K点越えジャンプ
36.7%
ネーション数
14
トップ10のネーション数
4
トップ30のベストネーション
6
Deutschland
Fannemel, Anders
27.08.16
Hakuba
Norwegen
09.12.17
Titisee-Neustadt