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W杯男子札幌大会第1戦 コットとプレウツが同点優勝

作成: 11.02.2017 11:30 / sk

2試合が行なわれるFISスキージャンプ・ワールドカップ男子札幌大会で、2月11日(土)に第1戦が開催され、ポーランドのマチェイ・コットとスロベニアのペーター・プレウツが共に260.2ポイントで同点優勝し、二人の勝者が決まった。プレウツは今日の最長飛距離である143mと134mを飛び、コットは139mと138mのジャンプを見せた。3位は先週末のオーバーストドルフ大会で2連勝したオーストリアのシュテファン・クラフトで、引き続き好調だ。アンドレアス・ヴェリンガー(独)は表彰台を僅差で逃した。

コットにとってこれがワールドカップ(W杯)初優勝となる。「これは僕にとってものすごく意味のあること。今日は特に全然簡単な試合ではなかったから、勝ててなおさら素晴らしい気分。難しい天候条件だったけれど、自分は良いジャンプを2本揃えることができた。この勝利のためにかなりの努力をしてきた。今はこれが最後の勝利にならないように願っている。でも正直に言って、2本目を飛ぶ前には勝てるとは思っていなかった。2回目のジャンプの前にスタート地点で座っていた時の状況は、夏や12月のクリンゲンタール戦の時と比較できるもので、その感じはもう知っていたから、その経験が助けになった」とコットは今日の試合を振り返った。


ペーター・プレウツは、昨季は勝ち通していたものの、今シーズンはこれが初優勝となる。「表彰台に上がるのは久しぶりだから、今日は本当に嬉しい。まずはトライアルラウンドでヘマしたジャンプを消化しなくてはだったけど、幸運なことに上手く決めることができた。ファーストラウンドでは条件にも恵まれたから、もちろんそれも手助けになった。明日も同じようなレベルで飛べるようにしたいし、落ち着いて、ジャンプを満喫できるようにしたい」とプレウツは、多くのスロベニアファンが大喜びする中で話した。プレウツはこれでW杯通算22勝となり、札幌戦で4勝目を果たしたことになる。プレウツはここ4年来の札幌大会で毎年1勝を挙げている。


わずか2.7点の差でシュテファン・クラフトが3位についた。「昨日はまだこのジャンプ台に苦戦していたけれど、今日はすぐものすごく上手くいった。表彰台入りできて素晴らしい。ジャンプを楽しむことができているし、だからこそとにかく上手くいっているのだと思う。僕にとって時差は問題ない。こういう長旅は好きだし、この後の平昌(韓国)での2試合もかなり楽しみ。今冬の自分の目標はW杯総合優勝を狙っていくことだったし、これには本当に頑張って挑戦したい」とクラフトは闘争心を見せた。

クラフトはW杯個人総合成績で現在3位(980ポイント)となっている。総合首位のカミル・シュトッホ(ポーランド、1,080ポイント)は、今日の2本目で大きなミスをして18位にとどまった。クラフトとシュトッホの差はこれで丁度100点となった。この二人の間に、現在総合2位のノルウェーのダニエル=アンドレ・タンデ(989ポイント)がいる。今日の試合ではタンデは7位だった。

 


好調のヴェリンガーとアイゼンビッヒラー

アンドレアス・ヴェリンガー(独)は4位で、惜しくも表彰台を逃した。しかし、バイエルン出身のヴェリンガーは、3位のクラフトに10点もの差をつけられていた。
チェコのロマン・コウデルカに続き、マルクス・アイゼンビッヒラー(独)が6位に入り、今回も納得の結果を出した。ドイツチームは、他にリヒャルト・フライタークがシモン・アマン(スイス)と同点の11位、カール・ガイガーも13位に入り、チーム全体で見るとトップの成績を収めた。

ポーランドチームは、優勝のコットの他に、ヤン・ジョブロ(9位)とピオトル・ジーラ(10位)がトップ10入りを果たした。ポーランドチームは国別総合成績で、今やオーストリアとドイツを明らかにリードして首位についており、2週間後に控えている世界選手権ラハティ大会(フィンランド)での優勝候補の呼び声が高まる。

Jan Ziobro, Maciej Kot, Piotr Zyla

 


ドーメン、97mで最下位

プレウツ兄弟は、長兄のペーターが勝利を決めたものの、末弟ドーメンは全く良さが出せなかった。今シーズン初頭はものすごい強さを見せていた17歳のドーメンだが、札幌では全然調子が出ないようだ。ドーメンは、昨年の札幌大会では表彰台入りを遂げていたにも関わらず、今回は一本もちゃんとしたジャンプを決めることができなかった。ドーメン・プレウツは正しい飛翔システムをつかむには程遠いところにいるようだ。真ん中のツェネ・プレウツは44位で、トップ30が進めるファイナルラウンドに進出できなかった。

 


開催国には厳しい一日に

日本チームは、竹内択とベテランの葛西紀明の他にも4人の選手が2本目に進めなかった。伊東大貴、岩佐勇研、小林潤志郎の3人だけがニッポンを代表してファイナルラウンドに臨んだ。
葛西のコーチを務めるヤンネ・ヴァータイネン(フィンランド出身)は、「もちろん葛西は本当はもっと上手くできるはず。今日はサッツの直後に難しい天候条件が来たというのと、ジャンプ自体がそれ程のできでは無かったということの組み合わせだったのだと思う」と、人気者の葛西が予想外にも早々の敗退となったことについて説明した。


W杯男子札幌大会の第2戦は、2月12日(日)2:00(日本時間10:00)から開催される予定だ。

 

全リザルト

 

※注)基本的な表記時間は中央ヨーロッパ時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。

 

統計

最長不倒
143.0m
Prevc, Peter (SLO)
最短ジャンプ
97.0m
Prevc, Domen (SLO)
平均飛距離
119.5m
K点越えジャンプ
42.5%
ネーション数
13
トップ10のネーション数
6
トップ30のベストネーション
5
Polen
Kot, Maciej
02.10.16
Klingenthal
Prevc, Peter
20.03.16
Planica
Polen
28.01.17
Willingen
Slowenien
18.12.16
Prevc, Domen (SLO) Engelberg