01 | Deutschland | 978.8 | ||
02 | Norwegen | 975.2 | ||
03 | Österreich | 959.3 | ||
04 | Japan | 938.0 | ||
05 | Slowenien | 836.2 | ||
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フィンランド、ルカで11月25日に行われたスキージャンプ・ワールドカップの開幕戦で壮大なドラマがみられた。スロベニアの17歳、ドーメン・プレウツがFIS(国際スキー連盟)ワールドカップ2016/17シーズンの最初試合で優勝した。ドーメンはスーパースター、ペーター・プレウツの弟だが、今回の彼の勝利は首位に立っていた兄ペーターが2本目で転倒したことによるところが大きい。今日の試合は理想的な天候条件のもと開催することができた。
ドーメン・プレウツは138.5mと140.5m、321.8ポイントを獲得し、ワールドカップ(W杯)初優勝を飾った。ドーメンは前日にルカで行われたトレーニングでも既にかなりの好調さを見せていたため、この優勝もそれほど驚くべきことではなかった。
「今日の試合は本当にフェアな試合だったと思う。ほとんど風もなくて、素晴らしいジャンプが可能だった。自分が今日ここでなぜこれほどの力を出せたのか、はっきりとは分からない。それについてはコーチの方がもっとよく答えられると思う。明日はまた新しい一日だし、自分が同じように高いレベルで飛ぶことができるかみてみよう」と、ヤングスター、ドーメン・プレウツは今日という仕事日を総括して語った。
それに対し、少し予想外の強さで登場したのはセヴェリン・フロインド(独)だった。昨冬のW杯総合2位だったフロインドは、2本とも140m(計318.3ポイント)を出し、2位に入った。フロインドは怪我のためジャンプトレーニングに復帰したのは遅くなってしまったが、それでも素晴らしい成績を見せ、今季初試合での自身のレベルの高さにびっくりしたようだ。
「正直なところ、今日の自分の成績には驚いた。これまで少ししかジャンプトレーニングができなかったから、こんな風になるとは期待していなかった。ここのジャンプ台がどんな感じなのかがはっきり分かっている、といことが今日有利に働いたのだと思う。いつも長い間試合が無かったその後にもう一度リズムを取り戻すのは特に難しいことで、昨日はまだここルカで苦戦していた。それもあって、今日うまくやれたのが余計嬉しい」と、フロインドは上出来なシーズン開幕を喜んだ。
ペーター・プレウツは、前日のトレーニングではルカトゥントゥリジャンプ台(ヒルサイズ142m)で調子がまだ出せないでいたが、一晩コーチと共に集中的に分析
し、本戦ではばっちり決めてきた。1ラウンドではペーター・プレウツが143mの理想的なジャンプを決めて堂々の首位についていた。しかしその後、2本目の着地直後に転倒し、ペーター・プレウツのシーズン初優勝は阻止されてしまった。その転倒では数カ所にあざはできたものの、大きな怪我にはつながらなかった。
昨冬は優勝三昧だったペーター・プレウツは、「今のところ大丈夫だと思うけどど、体はまだアドレナリンがすごい。それでも歩いたり話したりはできているから、大きな問題じゃなかったと思う。」と転倒の直後に話した。「昨日この冬初めての雪上ジャンプをしたので、まだ完全にはしっくりきていない。僕たちはコーチ達と一緒に分析していくつか変更を加えてみた。その結果は今日の試合で既によく出ている。ドーメンのことについて言えば、トップの成績を出せる実力があることは分かっていた。彼はトレーニングでもすごくうまくいっていたし、今それを試合につなげることができて僕も嬉しく思う」と試合後のインタビューに答えた。
4位は強豪オーストリアのマヌエル・フェットナーだった。フェットナーは、優勝候補と見られていたポーランドのマチェイ・コットを5位に、ドイツの二人カール・ガイガーとマルクス・アイゼンビッヒラーを6位に抑えた。ドイツチームとしては上位7位までに3人の選手が入り、今回の開幕戦に大満足というところだろう。
リヒャルト・フライタークは15位、ダヴィト・ジーゲルが19位に入り、ヴェルナー・シュースター率いるドイツ部隊の優秀なチーム成績を締めくくった。
同じくオーストリアの選手も強さを見せた。4位のフェットナーに続き、復調のアンドレアス・コフラー(8位)、シュテファン・クラフト(9位)、ミヒャエル・ハイボック(11位)も高レベルのジャンプをおさめた。オーストリアのヘッドコーチ、ハインツ・クッティンもこの開幕戦にかなり満足しているだろう。
ルカ大会の第2試合は、11月16日(土)16:00(日本時間 翌0:00)から開催される予定となっている。
※注)基本的な表記時間は中央ヨーロッパ時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。