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W杯男子プラニツァ第1戦 小林陵侑が優勝

作成: 25.03.2021 19:13 / sk

3月25日(木)、2021年スキーフライング・ワールドカップ男子プラニツァ大会(スロベニア)の第1戦が開催され、小林陵侑が優勝した。2位と3位はドイツのマルクス・アイゼンビッヒラーとカール・ガイガーだった。トライアルラウンドでノルウェーのダニエル=アンドレ・タンデが大転倒して、今日の試合に影を落とした。

小林陵侑にとっては、ワールドカップ(W杯)通算19勝目、今季3勝目となる勝利だった。

2019年にW杯総合優勝を飾った小林陵侑は、「プラニツァ大会のこれからの数日でも良いフライングができたら良いと思っている。世界記録を更新できるかは分からないけど、自分のベストを尽くすつもりでいる」と、試合後のインタビューに答えた。

 

マルクス・アイゼンビッヒラーにとっては2位入賞は大成功と言える結果だった。バイエルン出身のアイゼンビッヒラーは、先日のノルディック世界選手権オーバーストドルフ大会で転倒して膝を痛め、プラニツァ大会に参加するかどうか長く悩んでいた。

今シーズン8回目の表彰台入りとなったアイゼンビッヒラーは、「この膝の問題を抱えながら、参戦するべきかどうか本当に悩んだ。チームドクターにも相談したし、僕の彼女とも話し合った。最終的には、自分で痛みと折り合って、気分良くできると思えた。だから今2位になれて、ものすごく嬉しい。 僕にとっては素晴らしい成績。もちろんいつだって勝ちたいとは思っているけど、今のライバルたちは本当に強いから表彰台に上がれただけでも嬉しく思わないと」と話した。

 

3位は同じくドイツのカール・ガイガーだった。

ガイガーは、「プラニツァは僕の大好きなフライングヒル。うまくいって嬉しいし、表彰台争いに加われて良かった」と喜んだ。ガイガーは同じ場所で12月に行われたスキーフライング世界選手権で金メダルを飾っている。

 

4位は、12月のスキーフライング世界選手権の時と同じくオーストリアのミヒャエル・ハイボックだった。

スロベニア勢のトップだったボア・パヴロフチッチは5位だった。

 

日本チームからは他に、佐藤幸椰が9位、中村直幹が16位、小林潤志郎が20位、佐藤慧一が36位に入った。

 

小林陵侑が勝利を飾った25日(木)の試合はハイレベルで素晴らしい試合だったが、ダニエル=アンドレ・タンデ(ノルウェー)の大転倒のショックが全ての関係者に影を落としていたため、思い切り喜ぶ雰囲気ではなかった。

スキーフライング世界選手権で金メダルに輝いたこともあるタンデだが、今日のトライアルラウンドでの飛翔中にコントロールを失い、99mの傾斜地点に落ち、意識を失ってブレーキングトラックに滑り降りてきた。

 

しかし、夕方には責任者である医師から、慎重ながらも良いニユースが伝えられた。

プラニツァ大会組織委員会のチーフドクターであるTomislav Mirkovicは、「ダニエル(タンデ)は意識を失った状態で救急車に運ばれて、挿管して人工呼吸器をつけなくてはならなかった。安定してからヘリコプターでリュブリャナ大学病院に運ばれた。 予備検査では良い感触を得ることができた。これから24時間待って、再検査することになっている。明日の午後には更に詳しいことが分かるはず」と、話した。

 

ノルウェースキー連盟のジャンプ部長、クラス・ブレーテ・ブローテンは、「転倒後の、高度に専門的な応急処置と医療処置にものすごく感謝している。転倒は私達の目からは相当ひどいものに見えたから、今最初の診断が出て、ダニエルの生命を脅かすような怪我では無さそうだと分かって少しホッとしている。リュブリャナ大学病院に全幅の信頼を置いている」と、伝えた。

 

プラニツァ大会の2試合目は明日3月26日(金)15:00(日本時間23:00)から開催される予定となっている。

 

全リザルト

 

※注)基本的な表記時間は中央欧州時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。

 

統計

最長不倒
244.5m
Kobayashi, Ryoyu (JPN)
最短ジャンプ
184.0m
Maltsev, Kevin (EST)
平均飛距離
214.8m
K点越えジャンプ
95.6%
ネーション数
9
トップ10のネーション数
6
トップ30のベストネーション
10
Slowenien
Kobayashi, Ryoyu
19.02.21
Rasnov
Japan
19.02.21
Kobayashi, Ryoyu (JPN) Rasnov