ガルミッシュ戦 リンドヴィクがW杯初Vで新年スタート

作成: 01.01.2020 17:23 / sk

ドイツのガルミッシュ=パルテンキルヒェンで行われた2020年元旦ジャンプで、ノルウェーのマリウス・リンドヴィクがセンセーショナルな優勝を飾った。これまでの自己最高が3週間前のクリンゲンタール戦での3位だった21歳のリンドヴィクは、1本目でヒルレコードの143.5mのジャンプを見せて、2本目でもそのリードを守った。ものすごく高レベルな今日の試合で、2位はドイツ・オーバーストドルフ出身のカール・ガイガー、3位はポーランドのダヴィド・クバツキーだった。

ドイツ・パルテンキルヒェンのオリンピックスタジアムは2万1千人の観客で満員御礼となり、最高の天候条件のもとで行われた。驚きの結果を見せたリンドヴィクは、既に1本目で夢のようなジャンプを収めた。スイスのシモン・アマンが2010年に立てたヒルレコードに並ぶ143.5mまで伸ばしたリンドヴィクは、7点リードで折り返した。
「昨日はこのジャンプ台に少し苦戦していたけれど、今日はここでどうやれば良いのかを見つけられた。ガルミッシュ=パルテンキルヒェンで最初の優勝を果たせたのは本当に特別なことで、ものすごく嬉しい」と、リンドヴィクは喜びを伝えた。
カール・ガイガーは2位入賞で再び好成績を収めた。オーバーストドルフでのスキージャンプ週間開幕戦で2位に入った強さをここでも鮮やかに見せて、ジャンプ週間総合首位につけている小林陵侑との差を6.3点にまで縮めた。
「完璧な新年の始め方となった。陵侑が飛んだ後の盛り上がりが凄いのが聞こえて、飛距離が伸びそうなのが分かったから、僕も遠くまで飛びたかった。それが上手くいって、この試合にものすごく満足しているし、次の2試合に向けて良い位置につけられたと思う」とガイガーは話した。
 
ポーランドのダヴィド・クバツキーも総合優勝を狙えるところにいる。ガイガーと同じく、クバツキーもジャンプ週間2試合目にして2度目の表彰台入りとなった。
「すごく接戦となった試合で表彰台に上がれて嬉しい。良いジャンプを決めることができて、厳しい努力が報われるのは素晴らしいこと。僕が焦点を当てるのは自分のジャンプと次の試合のことで、総合成績にではない。上手く飛べるようにジャンプ台に集中して、自己改善にはげめば、最終的に総合成績でも上位に入れるはず」と、クバツキーはインタビューに答えた。
オーストリア勢のトップだったのは大健闘で6位につけたダニエル・フーバーだった。今日の成績が良かっただけに、ジャンプ週間最初のオーバーストドルフ戦でダメだったことが余計悔やまれる。
思ったような結果にならなかったのは優勝候補の一人に数えられるオーストリアのシュテファン・クラフトだった。クラフトは13位となり、今日優勝のリンドヴィクに25点以上の差をつけられた。ジャンプ週間総合成績でもリンドヴィクに15点以上の差で5位となっている。
クラフトはオーストリア国営放送のORFで、「もちろん嬉しくはない。1本目は攻撃に出られたけど、2本目は安定した大人しいジャンプだった。良いバランスがみつけられなかった」と、話した。
 
ジャンプ週間の総合成績は引き続き目が離せない。小林陵侑が587.2ポイントで首位、カール・ガイガー(580.9ポイント)が2位、ポーランドのダヴィド・クバツキー(578.7ポイント)が3位に続いている。今日の勝者、マリウス・リンドヴィクは568.3ポイントとなり、6つ順位を上げて4位に浮上した。
 
ジャンプチームはこれで1日休憩を取り、オーストリア・インスブルックにて2020年1月3日(金)11:45(日本時間19:45)からは公式練習、14:00(日本時間22:00)からは予選が行われる予定となっている。

 

全リザルト

ジャンプ週間:総合成績

 

※注)基本的な表記時間は中央欧州時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。