ジャンプ週間初戦 タンデ(Nor)が予選トップ
第65回スキージャンプ週間初戦の予選が、12月29日(木)の夜にドイツ、オーバーストドルフで行われ、ノルウェーのダニエル=アンドレ・タンデが1位だった。22歳のタンデは、理想的な天候条件のもと、139m(157.5ポイント)のジャンプを決めた。2位はポーランドのカミル・シュトッホ(137.5m、154.1ポイント)、3位はオーストリアのシュテファン・クラフト(136m、151.1ポイント)だった。これで、優勝候補と目されている3人が揃って絶好調であることが明らかになった。
タンデは、「今日はここでものすごく良い感触をつかめた。僕達はこの場所に頻繁に練習に来ていたから、このジャンプ台のことはかなり良く知っている。今日は全てがうまくいった。もちろん明日もこのレベルでうまくやれるように願っている。予選からこんなに沢山の観客が集まってくれて、ここで飛ぶのが特別楽しいものになった。明日の試合で今日みたいな2本のジャンプを揃えられるか、どうなるかやってみないと」と、上々の予選の後に語った。
ソチ五輪金メダル2冠のシュトッホは、「ここオーバーストドルフはいつも観客が盛り上がっていて凄く良い。上からスタートする時に、下に大勢いるのが見えて、歓声が聞こえると、ものすごく良い気分。明日は自分のジャンプの、特に技術的な面に集中してやっていかなくては。それで最終的にどうなるかは、やってみないと分からない」と、オーバーストドルフの会場の雰囲気に感銘を受けつつインタビューに応じた。
4位のマヌエル・フェットナー(オーストリア)、5位のマチェイ・コットに続き、ドイツの二人、マルクス・アイゼンビッヒラーとシュテファン・ライエが6位と7位に入り、1万4千2百人の観客を沸かせた。
アイゼンビッヒラーとライエの他に、7人のドイツ人選手が予選を通過し、第65回ジャンプ週間最初の試合には、ドイツから合計9人が参戦することになった。アイゼンビッヒラーは、「ジャンプ自体はかなり良かったのだけど、着地がとにかく頭に来る。この着地では満足とは言えない」と、着地のせいで自分自身のジャンプに納得いかない様子だった。
8位には17歳の優勝最有力候補、ドーメン・プレウツ(スロベニア)が入った。彼は練習ではまだヒルサイズ137のオーバーストドルフ・ジャンプ台にだいぶ手こずっていた様子だったが、時間を追うごとにうまく調子を合わせることができたようだ。「まだまだ自分のジャンプの改善点があって、沢山やらなくてはいけないことがある。オーバーストドルフのこの雰囲気はもう今からもの凄い」と、ドーメン・プレウツは予選の後に話した。
ミヒャエル・ハイボック(オーストリア)、ペーター・プレウツ(スロベニア)、そしてアンドレアス・コフラー(オーストリア)も好成績を見せ、金曜(12月30日)16:45(日本時間 翌0:45)から始まるジャンプ週間初戦の優勝候補に数えられるだろう。
・ノックアウト方式のファーストラウンド:ドイツ人選手の対戦相手
アンドレアス・ヴァンク 対 ロマン・コウデルカ(チェコ)
カール・ガイガー 対 セヴェリン・フロインド
葛西紀明(日本) 対 リヒャルト・フライターク
ヴォイテヒ・ストゥルサ(チェコ) 対 アンドレアス・ヴェリンガー
ピウス・パシュケ 対 ヤクブ・ヤンダ(チェコ)
コンスタンティン・シュミド 対 マルクス・アイゼンビッヒラー
シュテファン・ライエ 対 小林陵侑(日本)
※注)基本的な表記時間は中央ヨーロッパ時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。