世界選手権 男子LH団体戦 ドイツ金、日本は銅
2月24日(日)、ノルディックスキー世界選手権の男子ラージヒル団体戦がオーストリア・インスブルックで行われ、ドイツチーム(カール・ガイガー、リヒャルト・フライターク、シュテファン・ライエ、マルクス・アイゼンビッヒラー)が合計987.5ポイントを獲得して金メダルを獲得した。銀はオーストリア(フィリップ・アッシェンヴァルト、ミヒャエル・ハイボック、ダニエル・フーバー、シュテファン・クラフト、計930.9ポイント)、銅は日本(佐藤幸椰、伊東大貴、小林潤志郎、小林陵侑、計920.2ポイント)だった。
ドイツチームは、既に前日(25日)のラージヒル個人戦でも、マルクス・アイゼンビッヒラーとカール・ガイガーの二人が金・銀のメダルを獲得していたが、それに続き団体戦でも金メダルを掴んだ。ドイツチームにとっては2001年のフィンランド・ラハティ大会で、スヴェン・ハンナヴァルト、ミヒャエル・ウアマン、アレキサンダー・ヘア、マーティン・シュミットが優勝した時以来の、18年ぶりの団体戦金となった。その前の1999年世界選手権オーストリア・ラムザウ大会での金がドイツチームとっては団体戦での初優勝だった。
ドイツチームは、インスブルック・ベルクイーゼルジャンプ台での好成績を大興奮で祝った。
ドイツチーム選手の声:
シュテファン・ライエ:「僕達は本当に強いジャンプを見せることができた。期待以上の圧倒的な成績を出せて、とにかく嬉しい。世界選手権王者!信じられない。僕の一本目のジャンプは安定していたし、2本目も今シーズンこれまでにできていたようなジャンプだった。楽しく飛ぶことができていれば、結果は後からついてくるものだと思う。」
カール・ガイガー:「すごかった。信じられないぐらい良いパフォーマンスだった。皆でこんなに素晴らしいジャンプを見せることができて、言い表せないぐらい嬉しい。今日はとにかく満喫して、その後ゼーフェルトに移動したら、ここでの良い流れを新しいジャンプ台につなげて、うまく調整していきたい。」
マルクス・アイゼンビッヒラー:「ものすごい試合で、そこに参加させてもらうことができて本当に本当に嬉しい。他の3人は素晴らしいジャンプを見せてくれた。今、とにかくハッピー。僕にとってここでの試合は一番大切な試合だった。世界選手権で金メダルを獲ることは、大きな目標であり、願いでもあった。それがかなり難しいことだとは分かっていた。昨日、カール(ガイガー)とリヒャルト(フライターク)と話していたのは、とにかく僕らはいつもと同じようなスキージャンプを心がけて、あとは他の選手がどんな風に出てくるかを見るだけ、ということだった。それが、こんなにも上手くいくなんて、夢にも思わなかった。」
ベルクイーゼル・ジャンプ競技場に集まった観客は、地元オーストリアの選手の活躍に盛り上がった。前日の個人戦では、前大会の金メダリスト、シュテファン・クラフトが6位に終わっていたが、今日の団体戦では2位入賞となり、ファンを喜ばせた。
ダニエル・フーバーは「本当にすごかった。僕個人としては、今日は2本ともかなり上手くいった。たとえ指を切られても気づかないぐらい、ものすごく緊張していた」と、試合後のインタビューに答えた。
今季好調の小林陵侑を擁する日本チームも、かなりの強さを見せた。ポーランドと3位を巡る厳しい闘いを強いられていたが、最終的に日本が抜きん出て、堂々の銅メダル獲得となった。.
2年前の世界選手権ラハティ大会(フィンランド)では金・銀を獲ったポーランドとノルウェーだったが、今回の団体戦では4位・5位に終わった。
6位はスロベニアチーム、7位はスイス、8位はチェコだった。
今日一番の選手は、チームとしてのメダルは望めなかったが、スイスのキリアン・パイアーだった。前日のラージヒル個人戦で銅メダルを獲得したパイアーは、今日の試合がもし個人戦だったならば金メダルを獲っていたはずだ。
男子ジャンプの世界選手権は、2月26日(火)ゼーフェルト・ノーマルヒル(ヒルサイズ109m)での公式練習へと続くことになる。
25日(月)には、女子ジャンプの公式トレーニングが、13:00(日本時間21:00)からと、16:00(日本時間 翌0:00)からの2回行われる予定だ。
※注)基本的な表記時間は中央ヨーロッパ時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。