W杯男子オスロ大会:注目データ
ワールドカップ男子オスロ大会(ノルウェー)の注目データを以下にまとめた:
◇個人戦
シュトッホは自己最高のシーズンとなるか
· カミル・シュトッホ(ポーランド)は、今シーズン6勝を挙げ、現在ワールドカップ(W杯)個人総合成績で首位についている。
· 今回のオスロ戦でシュトッホが優勝することができれば個人戦7勝となり、これまでの自己最高成績(2013/14シーズンに6勝)を更新することができる。
· シュトッホは今季11回表彰台入りを果たしており、自己最高の12回(2013/14シーズン)にあと1回足りないだけだ。シュトッホは今シーズン、優勝6回、2位3回、そして3位に2回入った。
· 今回の試合でカミル・シュトッホ(通算21勝)が勝てば、W杯個人戦通算22勝のペーター・プレウツ(スロベニア)とセヴェリン・フロインド(独)に並ぶことができる。
次の勝利を狙うポーランド、3勝目を取りたいコット
· 韓国、平昌(ピョンチャン)戦でマチェイ・コットが優勝したため、この冬ポーランドの選手が既にW杯8勝を挙げたことになる。今回のオスロ大会でもう一勝できれば、ポーランドチームは、9勝を果たした2006/2007シーズンの記録に並ぶことになる。2000/2001シーズンだけは11勝(全11勝がアダム・マリシュによる)で、更に良い成績を収めた。
· ポーランドのジャンパーは、今シーズン既に個人戦で15回表彰台に上がっている。これで、これまでの最高記録だった2013/2014シーズンに並んだ。
· マチェイ・コットは今シーズンW杯2勝を挙げた(札幌と平昌)。
· コットがもう一勝できれば、W杯で最低3勝を果たす4人目のポーランド人ジャンパーとなる。これまでにそれを果たしたのは、アダム・マリシュ(39勝)、カミル・シュトッホ(21勝)、ピヨター・フィヤスの3人だ。
世界選手権の輝かしい活躍を次につなげたいシュトッホ
· オーストリアのシュテファン・クラフトは、フィンランド・ラハティで行なわれた世界選手権でノーマルヒルとラージヒルの両方の個人戦で金メダルを獲得した。
· 世界選手権直後のW杯の試合で優勝することができた選手は、最近では2007年のアダム・マリシュ(ポーランド)だった。
· マリシュは2007年の世界選手権札幌大会ノーマルヒル戦で優勝し、そのわずか1週間後のW杯ラハティ戦(フィンランド)で優勝した。
· アダム・マリシュは、既に2003年に世界選手権ヴァル・ディ・フィエンメ大会(伊)ラージヒル戦で金メダルを獲り、その直後のW杯オスロ・ラージヒル戦でも優勝した。
· シュテファン・クラフトは今シーズン既に個人戦で13回表彰台に上がっている(カミル・シュトッホは11回)。
· これでクラフトは2014/2015シーズンの自己最高記録に並んだことになる。
· 最近で、1シーズン中に表彰台に13回以上上がったオーストリア人は、2012/2013のグレゴア・シュリレンツァウアー(16回)だ。
· シュテファン・クラフトは最近行なわれたW杯個人戦7試合連続で表彰台に上がっている。クラフトがオスロで表彰台に上がることができれば、W杯8試合連続で表彰台入りを果たす3人目のオーストリア人となる。これまでにそれを遂げたのは、2008年12月のトーマス・モルゲンシュテルンと2009年1月〜2月のグレゴア・シュリレンツァウアーの二人だ。
オスロで13年ぶりの地元優勝を飾りたいノルウェー
· ダニエル=アンドレ・タンデ(ノルウェー)はW杯通算3勝で、そのうち2勝を今シーズンに挙げた。
· タンデは、最近の10試合で常にトップ8に入っている唯一のノルウェー人選手だ。
· タンデは今シーズン、7回も4位に入った。オーストリアのマーティン・ホルヴァルトだけが1シーズンにもっと多く4位に入賞したことがある(2004/2005シーズンに8回)。
· 最後にノルウェーの選手がオスロのホルメンコーレン・ジャンプ台で優勝したのは、ロアル・ヨケルソイが2004年に勝利を挙げた時だ。
その他のデータ
· ペーター・プレウツ(スロベニア)は、札幌戦で今シーズンの初優勝を祝った。これはプレウツにとって、2015/2016シーズン最終戦(プラニツァ)以来の勝利だった。
· 札幌戦の優勝は、プレウツにとってW杯通算22勝目で、これでセヴェリン・フロインド(独)と同点で歴代勝数ランキング10位となった。プレウツがもう1勝果たせば、このランキングの8位(通算23勝)であるシモン・アマン(スイス)とトーマス・モルゲンシュテルン(オーストリア)に並ぶことになる。
· ペーター・プレウツはW杯個人戦で52回表彰台入りを遂げている。通算表彰台数ランキングでプレウツは、オーストリアのアンドレアス・フェルダーと共に13位についている。プレウツのすぐ前にはマーティン・シュミット(独、表彰台52回で12位)とセヴェリン・フロインド(独、53回で11位)がいる。
· アンドレアス・ヴェリンガー(独)は、最近の8試合中、7回表彰台に上がっている。ヴェリンガーは、優勝1回、2位が5回、3位が1回となっている。今季ヴェリンガーは合計8回表彰台を挙げた。ここ10年でこれを果たしたドイツ人選手は、セヴェリン・フロインドただ一人だ。
◇団体戦
次の団体戦優勝を掴みたいポーランド
· ポーランドは最近のW杯団体戦4試合のうち2試合で優勝しており、先週行なわれた世界選手権の団体戦でも金メダルを獲った。
· ポーランドはクリンゲンタール戦とヴィリンゲン戦の団体戦で優勝し、ザコパネ戦ではドイツに続く2位だった。
· W杯、世界選手権、冬季五輪も合わせてポーランドが団体戦で優勝したのは上記の3勝だけだ。
· 今シーズン、W杯団体戦で3回表彰台に上がっており、これは既にポーランドの最高記録である。
· 昨シーズンはノルウェーが、W杯団体戦で最多の3勝を挙げた。
· ポーランドは、国別総合成績でも首位についている。このランキングで、これまでのポーランドの最高成績は2010/11の3位だ(当時の1位はオーストリア、2位はノルウェー)。
· W杯オスロ大会で団体戦が開催されるのは今回で4度目だ。当地でのポーランドの最高成績は6位(2003年と2016年)である。
初の地元優勝を飾りたいノルウェー
· ノルウェーは今シーズンの団体戦では、クリンゲンタール戦で4位、ザコパネ戦とヴィリンゲン戦で5位だった。
· ノルウェーは昨シーズンのW杯団体戦、最後の2試合で優勝した(クオピオ戦とプラニツァ戦)。
· ノルウェーはW杯団体戦で通算16勝を挙げている。これまでノルウェーより多く優勝しているのは27勝のオーストリアだけで、15勝のフィンランドがノルウェーに迫っている。
· 最後にノルウェーで行なわれた団体戦は2016年2月のオスロ戦だった。当時スロベニアが優勝したが、ノルウェーは2位だった。
· これまでにノルウェーが自国で開催されたW杯団体戦で優勝したことは皆無である。
· 先週行なわれた世界選手権の団体戦では、ポーランドが優勝し、ノルウェーは2位だった。
ドイツ、このまま好調となるか
· 今シーズンに行なわれた全3回のW杯団体戦で、ドイツは常に上位3位に入っている(クリンゲンタール戦で2位、ザコパネ戦で優勝、ヴィリンゲン戦で3位)
· リヒャルト・フライタークはW杯団体戦で7勝しており、ドイツ人として最高記録となっている。
フライタークがもう1回表彰台入りを果たせば、セヴェリン・フロインドの表彰台入り19回という記録に並ぶことができる。
· ドイツは昨シーズンのオスロ団体戦では4位だった。ドイツがノルウェーの首都オスロで優勝したことはまだ無い。
· 先週ラハティで行なわれた世界選手権の団体戦では、ドイツは4位だった。
スランプから抜け出したいオーストリア、シュレリーに新記録のチャンス
· 最近、オーストリアがW杯団体戦で優勝したのは、2014年3月22日のプラニツァ戦でだった。当時、グレゴア・シュリレンツァウアー、アンドレアス・コフラー、トーマス・ディートハルト、シュテファン・クラフトの4人が参戦した。
· W杯団体戦14試合連続で優勝できないというのは、オーストリアにとって最長記録である。
· オーストリアが最後にプラニツァ戦で勝って以来、W杯団体戦では、ポーランドが2勝、スロベニアが3勝、ノルウェーが4勝、そしてドイツが4勝を挙げている。
· 昨シーズンのオスロ戦では、オーストリアチームは5位だった。オスロでW杯団体戦が行なわれた最初の2試合(1996年と2003年)ではオーストリアが優勝した。
· シュリレンツァウアーはW杯団体戦で16勝を挙げている。彼は現在この記録をトーマス・モルゲンシュテルン(オーストリア、2014年に引退)と共に保持している。
· シュリレンツァウアーはこれまでにW杯団体戦で通算31回表彰台に上がっており、モルゲンシュテルンより1回多い。
· オーストリアは世界選手権ラハティ大会の団体戦で銅メダルを獲った。
オスロでの成功をつなげたいスロベニア
· スロベニアチームは、前回2016年2月6日に行なわれたオスロでのW杯団体戦で優勝した。それ以降、スロベニアは団体戦で優勝していない。
· W杯団体戦において5試合連続で優勝出来ていないのは、スロベニアがオーバーストドルフ(独)で初優勝した2012年2月以来、最長記録となっている。
· スロベニアはW杯団体戦で通算9勝を挙げているが、一つの開催地で2勝以上を遂げたことは無い。
· スロベニアチームは、プラニツァ、ザコパネ、ヴィリンゲンで2勝を挙げた。