グランプリ開幕戦、ポーランドのワンツーフィニッシュ
2016年FISグランプリ大会でポーランドコーチとして今期初登場したが、彼にとっては夢のような大会になった。マルチェイ・コットとカミル・シュトッホが1、2位とチームにとっては待ち望んでいたトップリザルトをたたき出した。3位にはオーストリアのシュテファン・クラフトがはいった。
129.5mと126.5m、275.1ポイントを獲得して優勝したコットは彼自身2年間喉から手が出るほど欲しかった表彰台をものにした。「クルシュベルにきたときの目標は表彰台にあがることだった。自分でも調子がいいことはわかっていた。先週のトレーニングで既に良かったが、それを今大会で発揮することが出来た。新しいコーチと良いトレーニングが出来ている。ここ2年間結果が出せていなかったので今日の結果にとても満足しているしとても嬉しい、また自信になった。」と試合後に語った。
チームメイトのカミル・シュトッホ(128.5mと128m、270.1ポイント)も同様満足の様子。「今日はレベルの高いロングジャンプがたくさんあった素晴らしい大会だった。ファンやチーム、また自分にとっても素晴らしいこと。本当に嬉しい。」とソチオリンピック2冠のこの選手は話した。
3位入賞のシュテファン・クラフト(オーストリア)は129mと130mの2本で267.9ポイントを獲得。「ここで数日間トレーニングしたが調子がいいとは思っていた。試合でそれを出すのはなかなか難しいことだが、今日はそれが上手くいったのでとても満足している。夏シーズンの良いスタートとなった。次のヴィスワ大会が楽しみになってきたし、同じような良いジャンプを出したいと思う。」という前向きなコメントを残した。
ドイツチームはアンドレアス・ウェリンガーがベストで7位、アンドレアス・ヴァンクが11位、シュテファン・ライヘが17位、リヒャルド・フライタクが21位。ヘッドコーチのウェルナー・シュスターは不在でその代わりにイエンス・ダイメルがリードしたクルシュベル大会では祝杯をあげることはかなわなかった。
日本チームベストは新鋭の小林陵侑で1本目11位からファイナルで最長不倒を出して5位まで順位を上げた。昨シーズンのグランプリシリーズの覇者、北野建設の作山憲斗も20位で今後の活躍に期待。小林陵侑の兄、小林潤志郎は30位とファイナルに残った。
約3000人の観客が訪れ、またまばゆいほどの晴天に恵まれたクルシュベルでの大会はレベルの高いイベントとなった。