葛西紀明が歴史を塗り替えた!
バード・ミッテンドルフで行われたスキーフライング大会で、日本の葛西紀明が10年来のワールドカップ自己最高成績を出し、史上最年長のW杯優勝者となった。
41歳7ヶ月と4日の葛西は、1992年(!)にフライング世界チャンピョンになったが、今日は196.0mと197.0mで391.6ポイントを出し、20歳も若いペーター・プレフツ(スロベニア)に10.1ポイント、W杯優勝記録保持のグレゴア・シュリレンツァウアー(オーストリア)に11.3ポイントの差をつけ1位になった。葛西のフライングの直後、日本の横川コーチが他のコーチ陣と勝利を祝う傍ら、シュリレンツァウアー、プレフツ、カミル・ストッホ(ポーランド)、ヴォルフガング・ロイツル(オーストリア)が葛西にお祝いを言いに来た。
スキージャンプ週間総合4位、オーバースドルフとビショフスホーフェンで表彰台をあげたプレフツは、今日の最長飛距離199.0mと190.5mのフライングを見せ2位に着いた。3位は1ヶ月ぶりの表彰台となったシュリレンツァウアーで、2回とも194.0mだった。調子が戻ってきたセヴェリン・フロインド(独)は190.0mと181.0mで358.4ポイントを獲得し4位で、リレハンメル大会の優勝以来の快挙となった。
スキーフライング世界チャンピョンのロベルト・クラニエッツ(スロベニア)は、フロインドに1.2ポイント差で5位となり、得意種目で今季自己最高成績となった。世界チャンピオンのカミル・ストッホは354.2ポイントで6位で、W杯総合トップの黄色いトリコットを守った。ユーリ・テペシュが0.2ポイント差でストッホの後に着き7位に入賞し、スロベニア・チームは好成績となった。8位のアンドレアス・ヴェリンガー(独)に4ポイント差で9位になったマッケンジー・ボイド=クローズ(カナダ)は、W杯自己最高成績を出し、ミヒャエル・ハイボック(オーストリア)は347.2ポイントで10位に入った。
オリンピック4冠のシモン・アマン(スイス)は24位から11位への素晴らしい追い上げを見せたものの、1.6ポイント差でおしくもトップ10入りを逃した。マヌエル・ポッピンガー(オーストリア)は12位でW杯自己最高成績を収めた。13位はヴォルフガング・ロイツル(オーストリア)とチェコ勢トップだったヤーン・マトゥラが同点で入った。1週間前にオリンピックへの出場が確定したドイツの若手、マリヌス・クラウスは16位。ジャンプ週間で調子が出なかったオーストリアのフライング・スペシャリスト、マルティン・コッホは18位だった。フィンランド・チームで唯一ファイナルに進出できたヤルコ・マエッテーは27位になった。ドイツの記録保持者、ミヒャエル・ノイマイアーは28位だった。
クルムでのバートミッテンドルフ大会(オーストリア)2試合目は、1月12日(日)14:15(日本時間の22:15)から開催される。葛西紀明は、「スキーフライングは楽しい。また勝ちたい!」と抱負を語った。
W杯スキーフライング バートミッテンドルフ大会第1試合・結果(PDF)