RD吉田千賀:女子ジャンプにとって歴史的な瞬間になる
女子スキージャンプが初めて冬季オリンピックの正式種目として参加することになり、その将来が期待されている。FIS女子スキージャンプ・レースディレクターの吉田千賀が、FISニュースフラッシュにこれから始まるシーズンについて語った。
FIS Newsflash: 女子スキージャンプでは、この冬何が変わるんでしょうか?
吉田千賀:この夏のニジニ・タギル大会も既に新しい主催者でしたし、冬も同じような感じで進んでいくと思います。今シーズンは、まず伝統的なリリハンメル、ヒンターツァルテンから始まって、そしてその後は1月のチャイコフスキーやオリンピック後のラズノフと、オーガナイザーがW杯女子の開催にとても意欲的な新しいジャンプ台で行われます。 チューリッヒのスキージャンプ委員会も、シーズンファイナルとして男子W杯の伝統的な会場、プラニカのラージヒルでもう一試合開催すると言っています。
FIS Newsflash: ファンは特にどんなところに期待したらよいでしょうか?
吉田: 女子の3回目のワールドカップ・シーズンとなるので、ファンの方々にも選手達の名前や顔が知れてきて、誰が強いのかも分かってきてもらっています。そうなると試合を追っていくのが断然おもしろくなってきます。2013/14年は女子のオリンピック初出場シーズンともなるので、その点でもおもしろくなると思います。
FIS Newsflash: 女子が初めてオリンピックに参加することになります。それで選手だけでなくあなたも興奮しているのではないですか?それとも他の試合同様、冷静に開幕を迎えられますか?
吉田: 試合と競技としては他のW杯の試合と変わりません。でも、女子スキージャンプにとっては歴史的な瞬間となると思います。選手達は初めてオリンピック・メダルをもらう訳ですし、世界中の視聴者とファンが試合を追っていくのですから、それは特別な事で、やっぱり興奮しますね。このビッグイベントの効果が、女子ジャンプの将来に影響を与えるのは間違いないと思います。
FIS Newsflash: 女子ジャンプへの関心はここ数年で格段高まっていますが、試合などでその変化を感じますか?
テレビでの放映やW杯の開催については、もちろん女子スキージャンプのレベルを高めるのに役立っていると思います。W杯の試合の質はこのシリーズが始まって以来、断然良くなっています。女子スキージャンプが魅力的なスポーツだということは疑いありませんが、参加者は男子に比べたらまだまだ少ないです。参加者が年を追うごとに増えていってくれることを祈っています。