女子開幕戦 オプセッツが優勝、高梨6位
いよいよ2022/23年スキージャンプ・ワールドカップシーズンが開幕した。11月5日(土)、ポーランド、ヴィスワで開催された今季最初の試合で優勝したのはノルウェーのシリエ・オプセッツだった。2位・3位には共にオーストリアのマリタ・クラマーとエヴァ・ピンケルニッヒが並んだ。
今年の開幕戦はジャンプ史上初めて、11月上旬に人工芝の上で開催される特例的なワールドカップとなった。
アダム・マリシュ・ジャンプ台(ヒルサイズ134m)での今日の試合は雨天の中行われ、オプセッツは通算2勝目となる勝利を飾った。
オプセッツは1本目で123mのジャンプを決めてすでに首位につけていた。ファイナルラウンドではその回最長の127mのジャンンプを収めて強さを再度見せつけた。
それでもオプセッツは納得がいかない様子で、「特に1本目は攻撃的に出すぎてしまって、スキー板の感触をうまくつかめなかった。まだその点は改善の余地があると思う」と説明した。
昨シーズンのワールドカップ(W杯)で女子総合優勝を飾ったマリタ・クラマーは、今日も好調で121mと125.5mのジャンプを揃え、オプセッツに7.3点差で2位となった。
クラマーは「条件は良かったと思う。もちろんいつもとはちょっと違うけど、不満はない」と、人工芝で行われたシーズン開幕戦について語った。
3位に続いたのは同じくオーストリアのエヴァ・ピンケルニッヒで、125.5mと126.5mのジャンプを飛んで、スウェーデンのフリーダ・ヴェストマン(127.5mと126m)と熾烈な接戦を見せた。
ノルウェーのアンナ=オディーヌ・ストロームが5位、日本の高梨沙羅は6位につけた。
スロベニア勢は期待通りには進まず、ニカ・クリツナーが7位、予選で首位だったエマ・クリネッチは8位だった。
日本チームからは6位の高梨の他に、伊藤有希が13位、勢籐優花が17位、宮嶋林湖が28位となった。
今回、ヴィスワでのW杯開幕戦で注目されたのは、ノルウェーのマーレン・ルンビュのカムバックだ。W杯総合優勝を3回飾ったルンビュは、1年半ぶりの復帰を果たし、16位となった。
ルンビュは、「とても長い道のりだった。でも戻ってきた感触は良い。この場にいられてとても幸せ。課題はたくさんあるけれど、一歩ずつ進んで行かなくては」と、インタビューに答え、「大それた期待は抱いていない。ただただ良いジャンプをしたかった。身体的にまだ自分が思うようなレベルに達していない。準備が充分でないと、世界のトップと戦うのは本当に大変。とにかくゆっくり取り組んでいかないと」と、話した。
ドイツチームは、今日の開幕戦で期待されていたような結果を全く出せなかった。ドイツの今日のトップは19位のセリーナ・フライタークで、20位・21位に アグネス・ライシュとカタリーナ・アルトハウスが続いた。
開催国ポーランドからは、誰もファイナルラウンドに進めなかった。ニコル・コンデルラは34位、キンガ・ライダは36位で、上位30人による2本目に進出できなかったが、二人とも日曜の試合でもう一度地元の観客を前にして力を試すことができる。
女子の第2戦は11月6日(日)に開催される。予選が11:00(日本時間19:00)、本戦は12:00(日本時間20:00)からスタートする予定となっている。
W杯女子ヴィスワ個人戦2022年11月5日:リザルト
W杯女子総合成績
※注)基本的な表記時間は中央欧州時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。