FIS(国際スキー連盟)ノルディックスキー世界選手権ラハティ大会(フィンランド)を締めくくる、ラージヒル団体戦を3月4日(土)の晩に控え、3日(金)に行なわれた公式練習を休養日に当てるジャンパーも多かった中、何人かはトレーニングができる最後のチャンスを生かした。
ヒルサイズ130のジャンプ台で行なわれた公式練習2ラウンドのうち、1回目ではマルクス・アイゼンビッヒラー(独)が127.5mでトップだった。ノーマルヒル戦で銅メダルを獲ったアイゼンビッヒラーに、わずか半メートルだけ短かったのはノルウェーのロバート・ヨハンソンだった。その次には同じくドイツのカール・ガイガーが124m、チェコのロマン・コウデルカが125mで続いた。
2回目ではリヒャルト・フライターク(独)が125.5mの最長ジャンプを見せた。同じく125.5mを飛んだロマン・コウデルカはこの回では2位だった。3位はドイツのシュテファン・ライエで、126mまで伸ばしたが、フライタークやコウデルカの時より少し好条件のもとでのジャンプだった。この回でもロバート・ヨハンソン(124m)とカール・ガイガー(120.5m)も上位に続いていた。
今日、好調だったカール・ガイガーだが、それだけでは土曜の本戦にドイツ代表として選抜されるには足りなかった。ヘッドコーチのヴェルナー・シュスターが率いるドイツチームからは、マルクス・アイゼンビッヒラー、シュテファン・ライエ、リヒャルト・フライターク、アンドレアス・ヴェリンガーの4人が参戦することになる。
ヴェルナー・シュスターは、「リヒャルト・フライタークが、公正な選抜でカール・ガイガーに僅差で勝った。もちろんカール・ガイガーはがっかりしているだろうが、この事を受け入れて、チームの支援に回ってくれる」と話した。
今回の最終トレーニングで良いジャンプを見せたロバート・ヨハンソンも、団体戦への選抜からは外れた。既に午前中のうちにノルウェースキー連盟は、アンダース・スティエルネン、アンダース・ファンネメル、ヨハン=アンドレ・フォアファング、ダニエル=アンドレ・タンデが、団体戦に選抜されたことを発表した。
ポーランドチームは、ラージヒル個人戦銅メダリストのピオトル・ジーラ、ダヴィド・クバツキー、マチェイ・コット、そしてカミル・シュトッホが参戦する。この4人全員が、前日のラージヒル個人戦でトップ8に入っており、金メダルへの期待が高まる。
オーストリアのグレゴア・シュリレンツァウアーは今日のトレーニングで2回とも7位に入り、マルクス・シフナーの代わりに再びチームに戻ってくる。シフナーは2日(木)のラージヒル個人戦で22位となり、今日の練習には参加しなかった。シュリレンツァウアーの他には、予想通りダブル世界チャンピョンとなったシュテファン・クラフト、ミヒャエル・ハイボック、マヌエル・フェットナーが参戦する。
世界選手権男子ラージヒル団体戦は、3月4日(土)16:15(日本時間 翌0:15)から開催される予定だ。
※注)基本的な表記時間は中央ヨーロッパ時間で、日本からの時差はマイナス8時間です。